知りすぎないことも
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ゲーム業界が騒がしい。プレステの進む方向が美しい画像の中に入り込むことに向かっていてバーチャルな世界と現実世界の垣根が本当に低くなってきているようにみえる。怪しい雰囲気が更に強まったように思えてこのまま行くとSFのテレポートがバーチャルと現実の垣根を取り払って実現してしまうような気がする。 Wiiの体験会なるものがあり、身内に関係者もいて、覗いてみることにしたら、違った世界だった。並んでいるついでに女性プロボクサーがWiiのボクシングを実演しているのを見ていたが、さすがにプロのシャドーボクシングは鋭く軽いし目つきも急に戦闘的になる。しかしここでも結局はバーチャルな世界で画面の中で相手を倒すことになる。
こんなことをやっていると、ある日デジタルな世界を捨て去って、見上げる空のすがすがしさを味わうことができるかもしれない。がらりと戸を開けると其処には荒れ果てた田畑が広がっている。
しかし、パソコンが手放せなくなって来ている今、ゲームのバーチャルはそこまで深刻ではないかな、しょせん遊びだ、パソコンの方が生活に食い込んでいるだけむしろ危ない。
それ以上に、個人情報流出を気にする余り、情報保護法への過剰対応で個人個人を切り離して民主主義の根幹を破壊しつつある今の社会の方がよほどデジタルな世界に毒されているのではないだろうか。個人情報の一握りの悪用者に徹底的に社会として立ち向かうことなく情報を出さないように逃げ回っている、思うつぼだ、逃げては終わりだ。
デジタルな世界は遊び楽しむ世界の方がよほどまともなように見えてくる。初日には買えなかったWiiをなんとか買ってこなくては。
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数日前のことだ。いつものように通勤のクルマを走らせて角を曲がるとカラスだ。ハシブトガラスらしきカラスが5-6羽ログハウス展示場の電線にのっている、いままでここでは見たことがなかった風景だが今日は休日出勤だからこんなこともあるのか、とやり過ごしてもう一度角を曲がると向こうの空に転々と黒い物がとまっている、またカラスか、と思って、はっとする、これは変だあんなところに電線はない、もう一度よくみると熱気球だ、茂木で世界選手権大会が開かれているのがここまで飛んできたんだ。停まって数えると60機くらいが浮いている。これはすごい。
気になっていて今朝は休みなんで、早起きして茂木まで出かけた。快晴で風がない。絶好の気球日和だ。地上はたちまち気球の送風機とバーナーの音であふれ、次々にローンチしていく。頭上が気球で埋まる。先週のマガンではないが、数が揃うと壮観だ。落ち着いて見て堪能しては映像に落とす。慌てて写真やらビデオやら振り回さなくてもゆっくり動いてくれる、これはいい。 低い山と谷を越え僅かな風を読んで高度を変えてじりじり目標の地点に接近していくのが丘の上からみてとれる。競技も最終日でヒートアップしているに違いない、しかし、そんなことには関わりなくおだやかさに満ちた空気が流れていく。
帰り道晩秋の益子の里を気球を追いながら走る。こんな日は北関東の清新な秋が代え難いように思えてきて、さまようように走ってしまう。
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北海道のサロマ湖の南で竜巻が起こった。極からたれてきた上空の寒気の先端付近のコアで起こっている。低層では発達中の低気圧が地上に強い平均の南風を吹き込んでいて、温度減率が大きくなって積乱雲が急速に発達したようだが、どうも低気圧の強風に崩 れ掛けた積乱雲から吹き出す冷たい風がぶつかって局地的に激しい前線が形成されたのがメカニズムのように思えて仕方がない。南からの強風が竜巻を生み出す大きな原因になっているように思える。宮崎で起こった竜巻も台風接近の強風下で発生している。米国の中南部で夏に頻発する竜巻とは少し発生に至る過程が違うように思える。
強風をもたらす低気圧には注意すべきだ、温暖化がどう、という問題ではなくて、目の前に起こることがいまそこにある危機なのだから。30年や40年くらいの極めて短い時間スケールで起こらなかったことが起こったからといって、何の驚きにもならない。せめて1000年に一度あるかないか、といわれれば別だけれども。異常気象という言葉もやめたほうがいいような気がしている、平均的な気象のばらつきを人間が把握し切れているとはとても思えない。数十年に1度起こるのは通常気象と思う。人間の寿命に地球の気候サイクルを合わせてみようとすることには無理がある。
人の力ではどうにも出来ない自然の活動が時々人間に宇宙で生命が生きのびていくことの頼りなさを知らしめてくれる。あたかも超越した存在がいるようで、少しは心強くなる。
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久しぶりに国道16号を柏の先まで走っていった。恐れていたことだが、渋滞だ。一向に改善されない。千葉へ向かう道は難しい、北関東から行くと高速は使う意味がない。294号線が結局一番ましな道のようだ。箱庭のような雰囲気を感じる手賀沼はたいそうなにぎわいだった。時には人の集まっているところに出かけた方がいいかな、と思って出かけてみたがやはり疲れる。
秋はそろそろ下界まで下りてきて、日光の五葉平上でも紅葉が綺麗だ。光が動くと鮮や かさが浮き出てくる。ただ見ているだけでもあきない。ときおりカラ類が高い音色を発する。時間がゆるい。あわただしい生き方を何とか終わりにしたいと思っているけれども未だ何故か抜けられない。
極渦の中心が欧州側に寄っていると日本のあたりは寒気が下りて来て居座りやすい配置と教わった、まさに今がそうだ。そろそろ冬が近づいている、明日午後あたりから周期的に寒気が到来することになる、平年より暖かい日々はもう終わりだ。
この冬は何をして遊ぼうか。時々時間をゴムのように引き伸ばしたくなる、考えていけばそのうちきっとそんなことが出来るようになりそうに思えてくる。
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エアバスが苦境にある。A380の製造の混乱から内部の問題が一気に吹き出した。物理的な製造の独仏分業が成立していない部分があったようだ。ドイツ側のコンピュータ製図ソフトで設計計算した配線の長さが実は短かった、フランス側の設計ソフトが打ち出す配線長さに合っていなかった、というところに原因の多くが存するらしく、こんなことが原因なら修復は大変なことになる。フランス側はドイツから送られてきた配線用の束であるハーネスをほぐして何とか製造機に取り付けようとしている。気の遠くなるような作業だ。分業をやめてフランスに統一したいがドイツはA380製造のために既に大分投資していてそれは無理だと抵抗している。独仏間のすきま風をみてロシアのプーチンはこの機会とばかりにエアバスの親会社の株をロシア国営銀行に買い進ませている。
エアバスの受注残、いわゆるバックログは増え続けているがユーロ高でリストラをきっちりやらないとこの先利益が出てこない。ユーロ高は単純に米欧の政策金利の差によっている。3ー5年位前は米国は低金利政策をとっていてこの間欧州の金利より低い時期がしばらく続き、この結果ユーロはドルに対して上がり続けた、その後景気が過熱するのを回避するため米国は金利を上げ続けて、欧州の金利を追い抜き、インフレと景気過熱を回避したところでやっと上げ止まった。欧州も遅れて昨年末から金利を上げ始めてユーロは高値安定となった、当分ユーロ安になりそうにない。第一米国の経常収支の赤字は空前な額で今後はドル安とみるのが普通だ、ユーロ安のめは薄い。多分エアバスは為替レート差を考えると赤字受注をため込んでしまったのだろう。本腰を入れて人件費を圧縮しないと立ちゆかなくなろう。
ここへきて、エアバスの大株主だった英国のBAEは資金調達のため株を全部売却した、英国はリストラの攻撃を守る盾を失い、おびえている。
これは相当な事件だ。そんなことにはならないと思うが万一エアバスがリストラに失敗して衰退したらここでも米国の一極支配が起こる。変な世の中だ。国の2割が貧困層であるいびつな国アメリカがまた力を増す。このまま行くと本当に革命が(古い言葉!)アメリカで起こることになるかもしれない。パックス・アメリカーナの終焉がいつ訪れるのか。その後に広がる世界は更にぎすぎすした危ないものになるような気がして、それもしんどそうで、逆に、これだから人類は生き延びていけるのか、と思うと、少しは分かったような気になって、なにやら納得してしまう。でも、やっぱりうんざりだ。
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