サギが追われて
近くの林に毎年何種類かのサギが渡ってきて夏の間コロニーを形成し、あたりにひどい異臭を放っていた。昨年はことのほか数が増え、人間の生活が 脅かされるようになって、ついに冬の間に林を間引いて住み着かないようにしてしまったようだ。昨年のこの時期には列を成して少し離れた森から木切れを咥えて飛び帰り巣作りに励んでいたが、今年の春は一羽のサギも現れない。居なくなるとなんだかさびしい。ここらの地名は昔から鶴田という、これは田んぼにサギが下りているのを鶴とみなしてそう名づけたと伝えられている。大分昔からこのあたりにはサギが数多く生息していたらしい。野生動物と人間が共存していく里山では色々と知恵が要るように思う。人間が暮らしつらくなるほど繁殖すると共生は難しい。人と野生の生活範囲が近すぎるようにもみえる。
もう自宅の庭からアマサギの写真を取ることも出来ないし、夕方の狩へ出発するゴイサギの姿も見ることが出来ない。
しかし地名にもなっているのだから暫くしたらまたくるようになるのだろう、こんなことを人間とサギは繰り返しているに違いない。里山らしい風景かもしれない。
もう夏のような暑さだ。西太平洋はこのところ平年より暖かい。まだラニャーニャではないが、暑い夏が予感される。冷たい夏より暑い夏が、どちらかといえば望ましいのだが、何故かこのごろ人工的温度コントロールに慣れてしまったせいか、少しの季節のブレを大げさに感じるようになってきた感じがする、報道も大げさに思える。
しだいに渡る鳥の種類が増えてくるような時代になるのか、人も無駄にエアコンなんか使わずに転地して夏を過ごす様になるべきではなかろうか。
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