気持ちのよい暖かな梅雨前の夕暮れ
とても気持ちのよい暖かな梅雨前の夕暮れ、思い立って奥日光戦場ヶ原に出かけた。勤めが終わった後のことである。家に帰って簡単に準備してすぐ出かけると、1時間もかからず戦場ヶ原にたどり着けた。気になるデジタル機器への充電はシガーライター経由でクルマの道中でやっていく。いろは坂では1台のクルマにも出会わない、こんなことは初めてのことだ。本日はオオジシギのダイブが目当てだ。赤沼茶屋の駐車場にクルマを置いて車道沿いに少し歩くとシュワシュワと特徴のある鳴き声が聞こえてくる。早速録音を始めるが、すいているとはいえクルマが1-2分ごとに通り過ぎる。あまり良い条件ではない。それにしても気持ちのいい夕暮れだ。ズミの花もいい頃合に咲いている。オオジシギのほうは、地上で鳴いていたのがそのうち飛び始める。ダイブの羽音がして見上げるとかなり高くに2羽舞い上がっている。地上で見るおっとりした雰囲気とは違い運動性がいい。羽音を響かせて急降下しては上手に引き起こして上昇していく。道の両側の上空で羽音がするようになってきて数羽が交互に飛んでいるように見える、思ったより数が多い。ディスプレイフライトといわれるがどこの相手に向かってディスプレイしているのだろうか、日暮れごろにならないとやらないのもなんだか理由がありそうだ。昔のユンカース・スツーカ急降下爆撃機はわざと笛のようなもので音をたてて威嚇したという話を思い起こすがこちらは威嚇的な音でもない、しかし、少し暗いほうが音が際立って効果的なような気もする。クルマが通り過ぎる音に少し似ていてあとで聞きなおして解るだろうかと気になるが録れるだけ録る。ビデオも撮りたかったが例によって手が足りない。
1時間くらい楽しい時を過ごして飛行も収まってきたので引き上げる。本日の次の目的地はほたるだ。羽黒山の麓のゴルフ場近くにほたるのポイントがある。今日のような生暖かく風のない夜はほたるにぴったりだ。例によってカーナビに目的地をセットして出発。ただし近頃できた高速の上河内スマートICから出るのでそこまではナビではうまく誘導してくれない。ともかく、ナビの予想より5分くらい早くつく、既に10数台クルマが居る。車道横の小川に沿って結構飛んでいる、50匹くらいだろうか、手持ちぶたさなのでビデオに撮ってみたりする。なかなかいい感じだが人が少々多い。美術館裏のほたるより光が大きいようにも思える、今頃飛ぶのはいずれにしろゲンジボタルだが。2匹で連れ添ったり飛び方も緩急自在で見ていて飽きない。ほたるの目はどうなっているのだろう、暗くてもよく見えるのだろうか、明るすぎると目くらましにならないのだろうか、動物より昆虫のほうが目はうまくできているようにも感じる。
梅雨は明日にも始まろうという、のんびりした暖かい夜、ここを逃すまいと走り回る、これも仕方がない、貴重な時間は過ぎていくのも早い。見ておかねばならないことがまだまだ山のようにあって、こぼれ落ちる時間がおしい。
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