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2007年6月25日 (月)

年金騒動と公定力と

Gakua06 やっと梅雨らしくなってきた。それにしても政治の季節になってしまったようだ。

最近の年金騒動を見ていると公定力という言葉を思い出す。行政庁の行為は少しくらい違法でも取り消されるまではとりあえず有効なものと推定される、というお上に実に都合のよい行政の大原則だ、多くの行政の力はここから生じているように見える。重大で明白な違法性があれば例外的に公定力は認められない。しかし重大ともいえない違法な場合は、法定期間を過ぎると国民の側からは行政の処分の取り消し請求すらできなくなる。これを不可争力と呼ぶ言葉があるくらいで、固まった概念のようだ。もっとも、法律に“公定力”が明記されているわけではなくて、行政事件訴訟法14条,行政不服審査法14条 から間接的に法的根拠を得ているといわれる、そもそも官にとって当たり前の力であったということのようだ。今回の場合も、行政機関は常に正しいことをする、という原則で年金が処理され続けている、それが時効期間を過ぎると当然のように追及の無効を宣言している。こんな公定力だの不可争力だのという高飛車に国民をあしらう言葉はもうおしまいにしなくてはならない時代になったのではないか。時代にあわない。官の仕事を民へまかせるように、という流れなら官も民と同列に立つべきだ。政治は、こんな騒動になった本当の原因を追い詰めるべきなのに いたずらに目先の選挙対策に追われている。
言葉だけ上滑りした信頼感の乏しい危ない感じのする首相はいい加減引っ込まなければ辻褄が合わないような感じがする。

梅雨が終わる頃に選挙になる。参議院選は今ひとつ緊迫感がないが今度ばかりは面白い。結果が楽しみだ。

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