タカの識別は難しいのだけれども
タカの渡りのシーズンになって、タカを目にすることが増えてきたが、種類の識別がなかなか難しい。この前白樺峠へ行ってサシバとハチクマをしこたま見て、尾翼の模様がはっきり見えるとき、また首筋の感じがはっきり解るときは、容易に区別がつくようになった。遠 めで滑空している時は後縁がほぼストレートになるのがサシバ、少し たよっとしているのがハチクマ、とすればよさそうだが、やはり近づいて尾翼の模様が見えないと100%の自信は持てない。わからないのはイヌワシだ。殆ど出くわすことが無いし、黒くて大型ならイヌワシと決めるのは乱暴すぎる、写真にとっても遠いし、いい角度でないものばかり、どうしようもない。例えば今日撮った添付の写真はくちばしの感じからイヌワシのようにも見えるが、そうではないかもしれない。邂逅は一瞬であり、その瞬間の出来事は既に時空のかなたに飛び去り、取り戻すことはできない。真実はもはや誰にもわからない。残っているのは怪しい写真とぼんやりとした記憶だけだ。
こんなことに思い悩んでいると、鳥でなくとも現実の認識とは結局そうしたものかもしれないと、思えてくる、そうであるかもしれないし、そうでないかもしれないことの、連続体の中に身をおいているのではなかろうか。現実と認識を結び付けうるのは結局こうだという意思でしかないのかもしれない。
鳥を見ていると学ぶことが多い。
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