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2008年5月21日 (水)

機体に落雷

福岡空港で東京行きのJAL便を待っていたら、使用機体の尾翼や翼を丹念に点検している、どうしたんだろうと思えば、前のフライトの着陸降下中に機体に落雷があったため点検で遅れるとのアナウンスがある。落雷とは穏やかでない。携帯電話の使用も禁じられている機体に、である。恐らく雷の入ったところと出たところはアルミが少し溶けているのではないか、と思うが荷重を持つところでもなければ、構造は大したことはあるまい、電子機器にどこか損傷が残るのではないか、と危ぶむが、きっとチェッカーで見ているに違いない、OKが出れば飛ばすのだろう。このまま待っていればよさそうにも思える。昔 斉藤茂太の飛行機の雑文に、やはり飛行機好きの友人が 福岡空港上空で今雷に会った、今からでも間に合うかもしれないから直ぐに福岡便にのれ、滅多に飛行中に雷なんぞ経験できない、とばかり斉藤茂太に急いで電話してきた話が書かれていたのを思い出した。何故かこれも福岡だ。確かに滅多に落雷には会わない。今回は北の寒冷前線に南から台風が湿潤な空気を送り込み不安定な状態になったための雷のようだ。右翼端の点検孔を開けているように見える、どうもここらに何らかのダメージがあるらしい、程なく点検はおわり、大丈夫らしく展開していた整備員も落ち着いて片付け始めた。やはりこのまま飛行のようだ。せっかくだから上空で雷にあってみたいと期待する半面、機体が大丈夫だろうかとやはり気にもなる。ともかく30分遅れで南向けにUncyu 離陸、直ぐ雲に入ってがたがた揺すられるが雷の気配は無い。南側では雷雲までにはなっていないようだ、しかし厚い雲だ、30000フィートになってもまだ雲の中だ、これは乱層雲と呼ぶべき雲だ。機体の具合は特になんと言うことも無いようにみえてしまう、当然だろうが。どうもジェット気流の芯を選んでやや低めに飛んでいるようだ、遅れを少しでも戻したいのだろう、遅れは乗客も困るが航空会社も後の便に遅れが伝播して困る。15分くらい追いついたか、というところで大島上空通過、このあたりから飛行経路が緩くなる、どうやら着陸順番待ちで速度を落としているようだ、せっかくとばしても元の木阿弥で結局30分遅れで着陸となった。この日はもうひとつ回る予定があってこのくらいの遅れで感謝すべきなんだろうが飛び立つ前の、この先どうなるのだろう、という不安からは少々拍子抜けの結末に終った。
旅をすると、どんなにつまらないところでも全てが面白く、生きていることがありがたく思える。雨が降れば雨の面白さがあり天気が荒れればそれもまた面白い。

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