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2008年7月11日 (金)

原油の高騰が

原油の高騰があまりにも激しくて息を呑む思いだがこんなことがあると成り立たなくなるビジネスが出てくる反面この機にビジネスを伸ばそうとする動きが出たりしてそれはそれで結構面白い。例えば航空ビジネスではローカル線を飛ぶ小型の50席クラスのリージョナルジェットはもともと座席あたり距離当たりの燃料コストが100席クラスに対して割高なものがあったのだが燃料費が倍以上になるともう少々の値上げでは成立しなくなる、市場がなくなるように見えて、米国では次々に50席ジェット運行のエアラインが廃業に追い込まれている。これKoukuに代わって燃費のまだいいターボプロップが伸びるとみて参入をはじめるメーカーや、ターボプロップでも小型では無理だとみて小型機から撤退する会社が入り乱れて、それぞれの判断が問われているようで面白い。既存のパラダイムがシフトすることになるので当然といえば当然だが。
しかしそもそも何故原油がこうも上がり続けるのか、原因についても見方がまだ固まっていない思いがする。暫くは投機説が主流だったがここへきて投機にしては続きすぎる、もっと大きな仕掛けがある、と考えるむきが優勢になってきたように見える。米国がサブプライム対策で金融を急激に緩和したのが世界に波及してカネ余りによって資源インフレを生んだその端的な例が原油である、という見方である。原油高というよりインフレの一局面と見たほうがいいということになる。こうなるとこの状況からの脱出は容易ではない。米国の景気後退が深刻さを更に増すと一気にインフレから市場の暴落―デフレ突入もありうる、米国での金融引き締めのタイミングも難しい。
難しいが、滅多に無い事態だ、先がどうなるか面白い。面白がるにはこれはちと深刻だが。

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