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2008年8月12日 (火)

山には何かが

しばらく山らしい山に登っていないような気がして、登りたくなった。オリンピックの映像ばかりが繰り返されるのに少々疲れてきたのもある。はじめは放送されるのが柔道ばかりで少々うんざりする、もっと他の種目にも面白い戦いがたくさんあるはずだがどうせ日本のメダルだけが興味の焦点と決め付けられているようで嫌なところを感じてしまうのもある。白根山のロープーPhoto ウエー利用登山というのが今の体力にあっているような気がして7時半の始発の時間帯で上がる、この時間に上がるのは中高年ばかりといっていい。山頂駅から樹林帯を南側に回るルートで登る、朝は日射がなくて涼しい。鳴き声はルリビタキばかりだ、メボソも一声くらいしか出てこない、子育ても終わって大方の鳥はお休みの雰囲気だ。ルリビタキは家族の絆が強いと見える、しかしメスと若鳥らしい鳥が目に付いて、オスはやっぱりお休みのようだ。樹林帯を抜けるとお花畑に出る、ハクサンフウロ、シラネニンジン、ヤマオトギリソウその他いろいろいい、シラネとつく植物がいくつかあるが確かに群馬側の利根水系と鬼怒川の水系とを分ける山だけあって種類が多いような気がする。ガレ場をつめていくと頂上直下に着く、イワヒバリの声が時々響くが間がずいぶん空いて録音できるところまで行かない、1羽のようだ。アマツバメも1羽現れる、鎌のような翼がかっこいい。今までに2回ほど白根は登ったことがあるがこんなに狭かったかという頂上を大きなキアゲハを見ながら踏んで弥陀ケ池側に下る。A こちら側の下りは眺めはいいがちょっとした岩場のような所もあり楽ではない。やっとの思いで樹林帯まで降りてきたときはさすがに一安心、立派な山だ。七色平までくるともう散歩モードだ。それにしても気になるのはこの樹林にポツリとあるセコイアのような木だ。日本のセコイアは第三紀層の化石としてはあるが生きた木は今は残っていないことになっている、セコイアはつい数週間前サンフランシスコ近郊のミュア・ウッズやヨセミテで見たばかりだ、どう見てもよく似ている。
こんなに色んな樹や草花があるのだからそんな木があってもいいんじゃないか、太平洋の東と西だ。狭い地球に厳しく分布することもなかろう。それにしてもなかなかの山だ、山には何かが保存されている、里に生きていると時々それに触れたくなる。

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