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2008年9月 4日 (木)

雷雲が

雷雲が中部から東日本に繰り返し発達、局地的な豪雨がおさまらない。三陸の遥か沖に、海水温の上昇がもたらしていると思われる背の高い高気圧が居座っていて、湿った暖気が南の海から高気圧を巡る南風で吹き寄せられる、活発な前線が南北に走る。縦向けの秋りん前線といえるのだが、こんなこともあるのだ。
先週末、東名名神とこの前線を横切るように走り抜けてみた。前線直下の栃木の早朝はとんでもない雷雨だった、一晩中ゴロゴロピカピカ、眠りが浅くなる。眠い目でレガシイB4で走り始Toumei1_2 めて首都高・東名と進む、前線の暖気側に入って特に荒れた天気にはならず暑い。それにしてもクルマの走り方がおとなしい、やはり燃料高のせいか。車間を開けても割り込まれることも無い。何か神の見えざる手でもてあそばれている人間を感じる。道の山側には直ぐに育ちそうな雲が並ぶやはりかなり不安定な大気だ。岡崎に近づくと例によって少し荒いトラックが目に付くようになるがいつも感じるほどではない、このあたりの運転の荒さはトヨタのJIT-ジャストインタイムの徹底の影響ではないかという気がしてくる、とにかくいつもあせっている、JITは製造の効率を上げているが人の心を虚しくしているのではなかろうか。豊田ジャンクションの周りが少し混んでいる、岡崎市の浸水騒ぎの避難の影響か。抜けて岐阜羽島あたりから突然雷雲がかぶってくる、時間雨量にすると50mmくらいになりそうな驟雨がざっとくる。濃尾平野を抜けた湿った南風が北側の山に当たって雷雲を作っている。かなり厚い、暗い。こんなのに停滞されてはたまらない。関が原の先ではもう小止みになる、こういう時でなくとも関が原付近はいつも気象が怪しい。
2日後に戻る時には草津JCTから新名神に入る、今年の2月に開通していたんだ、これなら難所の関が原を通らずに済む。こちらはまるで東北自動車道のように路側帯も広くゆったりしていて楽だ、トンネルも横長で幅が広い。東名阪は少々旧式だがそれでも楽だ。行きも気がついていればこちらを使うべきだった。道路はこれ以上作らなくともいいというのはどうみても物流に鈍感な都会人の暴論だ。日本のどこに住んでもそれなりの利便性が保たれうるのは道路のおかげだ。党利党略の議論の氾濫はうんざりだ。

それにしても1300kmくらい走って1つの事故にも出くわさない、めずらしい、燃料費の高騰がこんなにも変えてしまうものだろうか。確かに昔の第1次オイルショックでも交通事故が激減した事実を思い起こす。燃料費高騰で命が救われるのならそれもあながち悪くない。

クルマで長く走っていると感じることがたくさんある。日本の政治の虚しさや製造業の歪や、燃料費に圧迫されておとなしくなっている普通の人の群れや、気象のダイナミックな怪しさや、神の見えざる手や。疲れるけれども走ることそのものが楽しくもある。まだ止まらない。

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