銚子のカモメ
春めいた空が感じられるようになって、かもめを見に銚子まで走った。北関東自動車道というのがやっと大洗までつながって太平洋が近くなっている。宇都宮から海まで1時間くらいでたどり着ける、大洗から海沿いに南下して銚子まで走っても宇都宮から3時間ほどだ。海に近い開けた明るい空が春の近さを感じさせて走っていても楽しい。銚子近くまで来るとやたら大型風車が視界に入ってくる。たしかにここは風況がいいと聞いたことがある、国内の数少ない風車適地だ、それにしても波崎や銚子のあちこちにばらばらに大きな風車が立っているのは不気味なものすら感じる。とにかく風が強い。
銚子の港には同じような かもめウオッチャーがここそこにいる、かもめは難しい、似たものが多い上に夏羽、冬羽に1年目、2年目と羽の様子が変わってくる、銚子の港のかもめは種類が多くて色々比べられるのがいい、図鑑やらネットでコピーしてきた説明図と目の前のかもめをまじまじと見比べながら判別を試みる。セグロカモメ、オオセグロカモメ、ウミネコ、ユリカモメ なんかを見ていると、アイスランドカモメの声あり、クロワカモメの声もあり、カナダカモメがいるとの声も。かなりのカモメのベテランがいるようだ。とにかくそれぞれに特徴が確かに分かる、カモメに親しみがわいてくる、しだいにはまってくる。堤防でお休み中のかもめは見るのが楽だ、伊豆沼のガンの群れより近づけて見やすい。こちらはカモメが漁船を追ったり人の営みに鳥が寄ってきている風もあって人も含めた地球の自然そのものが感じられてそれがよくもある。カモメは波が荒くて沖から港へ移動してきているようで数が多い、風が強いのが幸いしていると見える。場所を少しずつ変えながら、不気味に大きいシロカモメや、かわいらしいミツユビカモメと見ていく。そのうちセグロカモメの一群が盛んに水面にダイブして小魚を捕っているのに出くわしたり、沖を見ると海の上の上昇気流にカモメ柱ができていたり、見ていて飽きない。時間だけがどんどん過ぎ去る。持って来たネットの説明図にあるカモメ
は大半を見たがワシカモメだけはどうしても しかと見つけられない。口ばしの下側が膨らんでいるのが特徴とある、茶色の若鳥でそれらしいのがいるが写真にとって拡大してみても自信がない、これは難しい。しかし見残しがあるのもいい、また来る口実になる。シノリガモや(道東で見損ねた)アカエリカイツブリや(福岡で見損ねた)クロツラヘラサギも出てきてそれもそれぞれに感じるところがあるが、カモメだけでもこれほど楽しめるとは思わなかった。鳥を見ながら流れていく風景が、薄緑色の時間が、心地よくてしばらくは鳥見はやめられない。
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