機械と人はもっとやさしい関係になっていくのだろうか
スキポール空港での737-800トルコ航空機墜落事故は調べが進んで原因 が見えてきた。機体の電波高度計の1つが故障して高度2000ftなのに突然-8ftとの誤信号を出しこれを受けたオートパイロットが接地したと判断してパワーをアイドルにし更に失速以下までの引き起こし操作を自動的に行って2000ftから失速墜落したということらしい。こんなクリティカルな自動系統が実質的に冗長になっていない設計も疑問になる。メカニカルバックアップがあればいいというものでもあるまい、接地間際の誤作動はパイロットによるリカバリが間に合わない。ともかく機械は所詮人が作り上げたものだ、アナだらけだ。
トルコ航空というと昔DC10が貨物室ドアがきちんと閉まらないまま飛行して空中で貨物室与圧が抜け客室の床が損壊して墜落した事件が起こっている。基本的にドアロックの設計不良が主因だが、このDC10は全日空が買う予定で製造されたものが田中角栄事件でトライスターに逆転されトルコに回った機体で 整備員用の注意書きにも日本語が残されていて整備員への注意喚起にも難があったたという、いわくつきの機体でもあった。DC10はその後別の墜落事故も起こし耐空証明が停止されて全機飛行停止に及び世界の航空が一時混乱した。トルコ航空はおかしな事故の当事者となる、機体の設計不良の問題や経緯はあるが、整備の手がどこか抜けたところにこれがはまるのだろう。
しかし かたい話だ、飛行機械はやはり機械だ、冷たさがある、冷たさそのものだ。この先永遠の未来のかなたには機械と人はもっとやさしい関係になっていけるのだろうか。今はまだまだ恐ろしく幼稚な技術の世界に囲まれて生きているように思えてならない、花にとまる蝶のようになるまで何回のクオンタム・リープが求められているのだろうか、どこまでいけるのだろうか、どこまで見ることが出来るだろうか。
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