流れていく時間が貴重で
ここ暫く寒い日が続いている、昨日の朝 庭の桜が5-6輪開いていた、やっとここでの桜開花だ。宇都宮気象台の桜より8日遅れということになる、遅い。
カヤックというのにどこか惹かれるところがあって数年前那珂川のカヤックツアーに参加してちょっといい感じを持っていた、今度はハワイ・ラニカイでのシーカヤックツアーをトライしてみる。日本人のガイドでポポイア島という無人島まで漕いでいって上陸するというツアーだ。ポポイア島はWedge-tailed Shearwater(オナガミズナギドリ)の繁殖地になっているがまだ渡 ってきていないらしい、ウミガメもあたりを泳いでいるともいうからとにかく面白そうな気がしていた。天気はハワイ周辺の気象予測データというのがあまりなくて、Accuweatherのページで暫く前からこの日の予報を追っていたのだけれども近くなるにつれ、天気は良いがやや風あり、に固まってきていて、風が心配だった。当日は予想以上で10m近い東風が吹いている、行きは厳しい向かい風だ。那珂川ツアーのときに海と川とでは何が違うかと聞いたら海はとにかく漕がなくてはならないという答えが返ってきたのをうっすら思い出した、目の前の別のツアーは風に向かって進まずに後戻りすらしている、これは川とは大違いだ。ともかく2人乗りのカヤックを漕ぎ出す。この日のツアーは4艘の客にガイドが一人
だ。何とか湾の半ばまで漕ぎ進むがちょっと疲れてカヤックの方向が乱れたところへ横波を受けてまさかの転覆となる。ガイドが早速駆けつけて船をおこして乗りなおすが少々まいってしまう。起き上がってからはガイドのボートに引っ張られながらやっとのことで島にたどり着く。ポポイア島はほんとに平らな小島でゆっくり歩いて一周できる。オナガミズナギドリが一羽だけ渡ってきていてゆっくりと飛び立ってくれる、体は小さいが羽根を広げるとさすがにミズナギドリだ、アスペクト比が大きくてかっこいい。島の地面はアナだらけで巣ずくりにちょうどいいようだ。所々に海鳥繁殖地注意の看板がある。カニが脱皮した抜け殻もあちこちに散らばっている、あまりに見事にカニの形が残されていて脱皮するところを見てみたくなる。なかなかいい島だ。
帰りは追い風であっという間に元の浜へ漕ぎ戻る、川の漕ぎ下りと似たようなものだ。シーカヤックは確かに川より疲れる、しかし自然に生身で直面するところがやはりいい、風のない日にリベンジしたくなる。午後は、これもはじめてのボディーボードで遊んでみる、想像していたサーフィンのようにはいかないがそれなりに少しは楽しい、多分もっと波の高いところで波をすべり下ると面白いのだろう。
毎年の桜も年によって花が違う、咲き方も違う、天気も違う。一回限りの流れていく時間が貴重で無駄にはできない、そうはいっても、少し踏み出すと返ってくる感触が忘れられず、何でもやってみたくなる。花が散るようにその場限りのもであっても、咲いているその瞬間がよくて生きているような気もしている。こんな風にもっともらしく遊ぶ理由付けするのはおかしいのだけれども、やっぱりそう思っている。
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