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2009年4月19日 (日)

風邪をひいて

風邪をひいた、だんだん直りにくくなる、こうやって人はしだいに終末へ近づいていくのだろうか。このところ庭に来ていたツグミがいつのまにか姿を見せなくなる。春も盛りを過ぎようとしている。
ともかく厄介な風邪だ。風邪を引くと近頃では内側から手引きされるようにすぐ肺の近くまで炎症が及んでいく、何かを吸い込んでしまってそれが肺のどこかへ巣くっているようなイメージが頭の隅にある。そう思って引っかかっていたところへ、肺にもみの種を吸い込んだら肺の中でもみの木が5cm程育ってしまった話がロシアから伝えられて唖然とした。摘出された写真までnetに出ていたが、ロシア発のこの手の話は眉唾ものが多くて俄かには信じられない。昔、ナチスの宇宙飛行士が30年ぶりに地球に帰還したという報道すら流れたことがある。しかし肺に生き物が巣くう話は現実にあるようで1989年に千葉大でスエヒロタケの菌糸のコロニーがアレルギ性気管支肺真菌症の患者の気管支粘液から発見されている。取り出して暫く培養していたらキノコが生えてきたという。肺には酸素も水も養分もあって温度も安定して生き物がいかにも寄生しそうな気がする。
思えば人の体はいろんな生き物が共生している、それが地球に暮らす生き物の連鎖の本来の姿かもしれない。連鎖する命が地球の生き物を結びつけ引き継がれていく不滅の命を与えているようにも思える。38億年前まで遡る生命の流れを経てここにあるのは今の自分にまで引き継がれたたいまつのようなものにさえ思えてくる。自分の中にすべてが存在する、世界は自分を見つめることで理解できるという昔感じていた考えに回帰していくようだ。やはりそうなのだろう。
時々自分の死んだ後も何事もなかったかのように淡々と果てしない未来まで回り続ける世界のことを考えることがある、殆どの確率で必然の事実であると思うとめまいすら感じる。しかし、結局はばらばらになって地球の生き物と一体となって存在し続けるのだろうし、そこまでもなく、DNAは子供の体内に引き継がれ少しばかり違う生まれ変わりを作りながら連綿と時間の流れを泳いでいYambk09 くだろう。果てのない終りが続くのだろう。
庭の桜は見事に散って花びらは土に還り今はヤマブキの黄色がまぶしい。目くるめく思いとは関わりなく軽やかに季節は動いていく、気の遠くなる様な未来へ思いをめぐらすより今はいい季節を楽しむべきといわれているようだ。

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