旅とパソコン、その2
旅をするとパソコンの電源はやはり気になる。今回はのぞみで山陽線まで 足を伸ばした。のぞみはすべて窓側の席にはコンセントがあるとばかり誤解していたが、出発の前の日に乗車予定ののぞみがN700系ではなくただの700系でコンセントは車両の最前列・最後列の壁側にしかないことがわかって落胆していた。ところが、乗ってみると、席は2列目でコードを伸ばせば十分にコンセントまで到達できることがわかった、品川から乗ってきた最前列の方に了解をもらってパソコンを走らせる、要するに2列目までは電源は使用可能ということだ、わかっただけでも収穫ありでその上落ち着いて使える、幸先がいい。笠雲の見事な富士山が過ぎていく。今回列車でパソコンを動かせねばと思った動機の大きなものが日食見物の奄美への航空券の予約だ。2ヶ月前の9時半から予約受付開始だ、時計を秒針まで補正して9時半をまつ、カウントダウンしてそれっと予約ページを再読み込みするがいつもの光接続とは違う イーモバイルではやはり時間がかかる、画面が出てきたときにはもう予約はできない状態になっていた、一斉に予約が入っていて入力が受け付けられない、しばらくしてようやくキャンセル待ちが入る状態にまでなったが、とにかく予約は失敗、しょうがない。本当にこの日食騒ぎはまともではない。とにかく気になる便にキャンセル待ちを入れる。広島でこだまに乗り継ぐが、こだまも3列席最前列の壁際にコンセントを発見、これは自由席だから問題なく使える。日を変えてひかりで博多まで移動、徳山から先博多まではトンネルの連続で、インターネット接続は列車内LANが利用できない現状では使い物にならない。列車内LANは今のところN700系の東京大阪間だけだ。しかしとにかくパソコンが動けば暇はつぶれて長い列車の旅も時が気持ちよく過ぎていく。博多からは長崎までかもめに乗る、かもめの電源は最前列席の近くにコンセントがあるにはあるがいかにも掃除用で通路向きにあって走行時に使うと通路を歩く人に少々邪魔になる、ちょっと無理のようだ。
あちこち回って長崎からの帰りは飛行機で大村湾の長崎空港から飛び立つ、長崎空港では手荷物検査を過ぎてゲート2に行くと売店のある壁際に パソコンデスクが用意してあってコンセントが2口と椅子が2脚ある、簡単なものだが必要十分だ、飛行機から雲の様子を楽しむために飛行直前の気象データを時間の許す限りパソコンに落としておく。程なく搭乗となり、離陸フェーズが過ぎてデジタル機器使用できるとのアナウンスがあって立ち上げる、悪天図の示す晴
天乱気流エリアに直ぐ入って、たちどころにガタガタとくる、ジェット気流の前面の乱流だ、雲があるわけでもない、四国のあたりでは30,000feetでも見上げる位置に卷雲が出ている、ジェット気流のシアで形成される卷雲のように思える。高層天気図でも広がる雲の層はわからない。関東近くまで来ると少し前まで伊豆大島上空にもあったはずの雷雲はなくなっていて普通の積雲が浮いているだけだ、しかし上から見ると面白い。雲の有様を立体的に堪能した後、また地上の移動となる。東京駅からやまびこに乗るがこちらはコンセンが全く無い、改めてみるとこれは遅れている、JR東日本は何をしているのだろう。のぞみのコンセントは役員の一言で実現されたと聞く、こちらの役員はのんびりしているようだ。
旅をするのも楽しみ方が変わってきている、流れて行く時の色合いが自分にとって随分と移ろってきた様に感じる、世界は自分の中に圧縮されているのならば、輸送手段の側も変わっていかなければならないのだろう、多分そうなるな、とそんなことを思い返している。こんな真面目な話でなくとも、やはり旅するのは面白い。
| 固定リンク
コメント