A330の墜落
また航空事故だ。今度はブラジル沖でエールフランス航空のA330-200 だ。かなりの悪天だったらしい。雨雲の様子を見る限り確かに発達中の雨雲はあるがこれだけでは航空機を墜落せしめるものとはとても見えない。赤道付近は成層圏の底の高度が高く、積乱雲はかなり背が高くなり35000ftくらいの巡航高度でも積乱雲上部が立ちふさがることは容易に想像できる、それにしても、だ。A330といえば気になる事件は、昨年10月7日、西南オーストラリア上空で巡航飛行中のカンタス航空のA330が突然勝手に急降下に入り墜落には至らなかったがけが人が出た事件があった。慣性センサーの一つが突然大きなエラー信号を出したことが原因だが、何故そんなことが起こったか判然としないまま、12月に同じ空域で第2のトラブルが起こった、やはり飛行中のA330の慣性センサーの一つが突然おかしくなった、この時もほっておけば同様の事態至ったはずだが今度は対処手順が知らされており、直ぐにこのセンサーを分離停止することで飛行は続行できた。どうやらこのエリアに軍の強力な電波あるいはレーダー発信施設がありそれが疑われていたように記憶している。ともかくこの機体は強力な電磁波に弱いところがあるようだ、慣性航法装置の素子レベルの問題かもしれない。今回の事故はこれがまた起こったと考えると理解できるような気がする。雷雲の壁に進路を遮られ東へ迂回しようとしたが逃げ切れず雷雲の端に突っ込んだ、被雷したかまたは強力な電磁場を受けたときにセンサー誤作動が突然起こり急降下に入ってしまった、雷雨でもあり対処が遅れてそのまま回復せず海に突っ込んだ、というシナリオが考えられる。フライトレコーダが運良く回収されればわかってこようが今は想像するより他は無い。
A330はフライバイワイヤの旅客機だ、開発当時はまだ民間機のフライバイワイヤは珍しかった。パイロット操縦全てをコンピュータを介して機体に伝えるフライバイワイヤの安全性は本当は完全には検証され切っていないようにも思える。悲しむべき事故だけれども事故原因の追究でまた一つ前進できるかもしれない、そんなことを期待している。
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