オオタカとカラス
秋も次第に深まってきてサシバやハチクマも大分南に飛び去っているだろう、関東平野のどこかを通過していると思いながらまだどのルートかわからない、市貝の観音山あたりに出かけてみるが いまだにしかとは見つけられない。
昼から雲が晴れてきたので鬼怒川の辺りに出かけてのんびりしていると突然対岸のカラスの群れに騒ぎが起こった、ガーガーいっている、50羽くらいいるハシボソガラスの群れのようだ、みると1羽のカラスがタカに襲われて捕獲されている、タカは両足でしっかりとカ ラスを押さえつけ突っついている、まだつかまえられたカラスは暴れていて、それを見た仲間のカラスが低空で飛行しながらタカを威嚇している、が 飛びかかろうとまではしない、やはりタカは怖いのだろうか、スコープでみると茶色のタカでどうやらオオタカの若鳥のようだ。それにしても群れのカラスを襲うとは勇気あるように見える、カラスに追われるオオタカというのが良く見る光景だ。次第に餌食となったカラスが弱ってくると仲間のカラスの威嚇も遠巻きになってくる、これをみながらオオタカは弱ってきた餌食のカラスを引
きずってかわらの中央から茂みに向かってじりっと寄せる、そしてまた痛めつける、群れのカラスはもはやあきらめたようで更に遠くで見守る、ややあって様子を見てタカはサッと捕らえたカラスごと茂みに入り込む、むき出しの河原から安全な茂みに入ってゆっくり食事に入ったようだ、群れのカラスはもうすっかりあきらめて、しだいにどこかへばらけてしまった。なかなかのドラマだ。静かになった河原は何事も無かったようにセキレイの声が響き、トビがゆっくり現れて穏やかな午後がまた続いていく。
渡って行くタカはもう次々に旅立って、残されたタカは狩を必死に続ける。そのきらめきに命を感じさせられながら秋はひたすらに深まっていく。
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