現在を手にする
もう8年くらい使っているsonyの8mmビデオカメラの動きが悪くなって、今や大きくて重いと嫌になってきたのもあって、買い換えねばと思っていた。今買うならハイビジョンだ、しかしハイビジョンは撮った後でブルーレイに焼くのかと思うとこれも買わねばならなくなるのでは物入りだ、どうしようかと考えあぐねていたところ、17000円台のフルハイビジョンカメラというのがネット ででていて、後先を考えずつい衝動買いしてしまった。YASHICA AVDでなくてADV535HDというカメラで2ヶ月くらい前に発売になったものだ。(ヤシカプランドだが昔のヤシカと技術がつながっているわけではなく、ヤシカがつぶれて京セラに買われた時に一旦香港の会社に出ていた商標権を買い取ったに過ぎない、エグゼモードというのが販売元の会社名だがこの会社もこの10月フリービットという会社に買われてしまった。流転の宿命を背負った名前のようだ。)SDメディアに書き込むタイプでとにかく軽くて小さくて電池もまずまずの持ちのようで使えそうだとの予感だけでクリックしてしまった。早速翌日届いて直ぐに飯豊山麓の旅に持っていって試してみた。4Gのメディアで1時間だから短い旅には十分だ、電池もこのくらいは十分持つ計算になっている。写し始めてみると軽くてやたら手ブレする。大体が三脚に乗せて静止画のように写すのがよさそうだ。2-30秒のカットを合計30分ほど撮って戻ってテレビにつないで見てみる、画像はフルハイビジョンだけのことはあるが30コマ毎秒ではどうしても動きのある画像はパラパラ漫画の風情が残る、精緻なだけにどうしようもない。3脚に固定して静止画のようにして撮った動きの少ない画像はまあ見れるので使えなくも無い。(飯豊山麓の秋、YouTube)。パソコンで見るとやや処理が追いつかないようで時間が少し引き延ばされる、パソコンももっとビデオチップのましなものがついたのを買わねばなわないのだろう、フルハイビジョンはとかく要求が多い。パソコンに落として普通のDVDに焼くのもなかなかうまいやり方が見つからない、かろうじて音無しなら出来るようになった程度で今はつないで見るだけだ。ともかくこのカメラは構えずにYouTubeに投稿したりして遊ぶのに最適なような気がしている。
テレビがハイビジョンになって、ビデオカメラのメディアがSDのようなカードになって、やっかいなものをたくさん背負い込んでいくようだ。今まで撮り貯めたDVテープもビデオカメラが不調になればゴミと化す。そうはいっても簡単にあきらめるわけにはいかないが、ハイビジョンに見慣れると昔撮りためたDVDは画像が荒くて感じるものが今ひとつになるし ビデオテープに至っては一年に数回見るかという程度だ、持っていても持っているだけの物になっていく。まだ手元にもないブルーレイディスクはこの先どのくらい持ちこたえるのだろうか。こんなものに次々に金を注ぐのはどうしてもためらわれて、適当でいいか、と思ってしまう。不況になるわけだ。ビデオはこのまま衰退するのではないかとさえ思ってしまう。行き着く先が見えない。
デジタルな機器は時代を反映していると思っていたが このビデオカメラを見ているとデフレから脱却できずに混迷している今そのもののように思える、確かに今を手にしていることには違いないようだ。
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