クルマの旅は止められない
九州へただ山陽道を走るのではつまらないと四国の佐田岬半島から大分の佐賀関にフェリー抜けることにして京都南からまた走り始める。久し振りに阪神高速で神戸の辺りを走ると、その新しいビル群の集積に新鮮な驚きを感じる、とげとげと尖った面をびっしりと空に向けている、地震後の復興で斬新な設計のビルが増えたのだろう,それにしても何か圧倒される、力を感じる 。首都高でもこんな風景は無い、もうすこしビルがばらけてゆるい生き方が漂う。六甲山と大阪湾に挟まれた狭い帯に押し込められているためもあるのだろう。しかし随分神戸は変わった、走るだけでそう感じる、確かに時は流れるように過ぎ去っている。明石海峡を渡るのは止めにして真ん中の瀬戸大橋で四国へ渡ることにする、いかにも瀬戸内、の風景が見てみたい。岡山辺りから南へ折れて橋にかかる、なかなかすごい、H型の橋脚が島伝いに並ぶ様は壮観だ、しかし中間の与島のSAまではとめるところが無い、左側を迷惑にならない程度にゆっくり走る、似たよう なクルマも居て、そうだよな、といいたくなる。よくこんなものを造ったものだがそれにしても美しい。四国へ入るとなんだか山の形が違う、三角おにぎりのような山が目に付く、一体どんな力がこんな地形を作るのだろうか、中央構造線が走っているくらいの説明では到底理解できない。ほどなく松山に着く。坂の上の雲だ。松山の町
は市電が走っているのもあるが、良くも悪くも昔風だ。松山城に登ろうとすると県庁のあたりから歩いて登るのが正統的のようで面白そうだが適当な駐車場が無い、県庁の駐車場が真下にあるのだが日曜というのにここに置くことはできないと駐車場の係りの人に言われてしまう。ちょっと杓子定規だ。観光客は歩いては登らないものと決めてかかっているようなところを感じる、時代はそうではなくなっているのに。しょうがないのでロープーウエーで登る。松山城は予想以上にいい、城らしい城だ。上田城のような切迫した戦いの城との感じは無いが 当時の姿のままの天守閣を最上部まで上がってみるといかにも松山城下ににらみを効かす支配する城の雰囲気が味わえる。道後温泉につかって次の日は海を渡って雪をみせる久住を越える。
車で走り続けるとたらたらと旅が続く、しかし次々に移り行く風景の中を抜けていく面白さは少々の疲れも飛ばしてくれる、やはりクルマの旅は止められない。
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