雨の日曜日は少しばかり本質が見えて
日曜というのに雨だ。上層のただならぬ低気圧が寒冷低気圧というには冷え方が弱くて、
中途半端な なかなかお目にかから
ない気象になっている。上層の冷え方は弱くても暖かい湿った南風が入り続けて背は高いが動きの鈍い低気圧が持続的に形成されている、これは暫くは雨だ、かといって梅雨の走りでもない、が梅雨のような天気だ、変な雨だ。
このところ市場がまたがたがたしている。ギリシアが国債を償還できなくなりそうで,このままギリシャのデフォルトが起こればギリシア国債を抱える金融機関にサブプライムローンの再現がもたらされる と騒ぎになっている。通貨はユーロだが国債は各国政府が独自に発行するのでは経済が苦しくなった国では打てる対策が限られてどのみちどこかで難しいことが起こる、このままではユーロに終焉が来ることだってありうる。債務問題が懸念される国は ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペインそれに既に危機に陥ったアイスランドの頭文字からPIIGS諸国といわれるが、アイスランドを除けばかって世界帝国として栄えた国ばかりだ。これにチグリスユーフラテス文明を築いたイラクの苦境を加えると、一度は偉大な国家となり栄えた国は問題国家に落ち行くという図式がみえてくる。イギリスも怪しくなってきている。この分では次は中国かもしれない。過去の偉大な遺産を背負うとあくせく働くことをどこかで止めてしまうのだろうか。そもそもの人類発祥の地であるアフリカは新興国の仲間入りすらもまだできていないし、エイズは一向に減らない。何か文明のドミノ倒しがここへ来て起こっているかのようにも思えてくる。とにかく小心者のようにあくせく働くしか人は未来を切り開けないのだろうか。それすら無理なことかもしれない。経済の浮き沈みの振幅は広がり周期は短くなり安定した未来が見えてこない、次第に振れが大きくなる振り子それ自体のエネルギーは 全てをリセットし次のビッグバンを可能にするレベルにまで高められつつあるような気がしてくる。そんなことが起こってもそれも仕方の無いことかもしれない、この世界の仕組みが永遠に続くとはとても思えないのだから。
雨の日曜日はゆっくりとした時が流れて少しばかり本質が見えてくるような気がする、異様な雨も時には必要だ。
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