大沢の獅子舞
雨だ。冷たい雨が降る。9月はやっと9月らしさを取り戻している。
パソコンのメールにやたらと宣伝メールが流れ込んできて、うるさくて見ないものも数多くあるが2週間ほど前暇つぶしに眺めていると栃木の情報として那須・大沢の獅子舞が日曜にあるというのが出ていて少しばかり気になった。今頃獅子舞とはよほどの風習なのだろう、リンクページを見ると3人の獅子舞の写真がある。こんなのは聞いたことが無かった。週末はなんとなく時間が出来て、久し振りに那須の沼っ原湿原を巡った後に大沢へ出向くかとばかりに出かけた。沼っ原湿原は思ったよりも人は多いのだが遊歩道が3ヶ所も工事中で周回できず、訪れた人は右往左往している、少し行っては引き返し方向を変えてまた少しいく、トリカブトやアキノキリンソウやオヤマリンドウが咲き、クジャクチョウがひらひら飛んで
いて湿原らしくて感じはいいのだが行っては帰りでは興ざめの趣がある。適当に切り上げてそれではと予定の大沢の獅子舞に向かう。開催場所の大沢公民館・大山祇神社をナビで探すが出てこないので大沢小学校の近くというのを頼りにここらあたりかと地図入力して向かう。結構離れていて開始の2時には着きそうに無い。近くまできて探し回るがたどり着けず、やっと通りかかった地元のおばさんに尋ねて道がわかる、通り過ぎていた細いわき道だ、入るとやや広い駐車場に出る、クルマが結構とまっている、ここだ。そばの大山祇神社に行くと終わったのか獅子の舞い手はのんびりしている、しかし集まった人はあまり帰る気配が無い、次があ
るとみて暫く待つ、ややあって笛に合わせた舞が始まった。3人がそれぞれの結構複雑な動きをする長い舞いだ。那須町の説明ページでは大阪夏の陣の落ち武者が伝えたということらしいが、時代と共に変わってきたのかもしれない。観客は2―30人くらいで取り巻いてみているのだが地元の行事との雰囲気だ。
ちょっとした文化を感じて少しばかり違う世界を触れたようで興味深く、戻ってネットで少し調べてみるとこの3人で舞う獅子舞は、風流系 と称され中国から渡来した伎楽系とは異なる系譜を持つと見られており関東地方が中心という。ささら という稲穂の音を模擬した楽器がつく場合が多いがここではそれはなかった、実例を挙げられているのは埼玉、山梨、千葉ばかりで大阪方の落ち武者が伝えたというにはちとおかしい。怪しい話が舞いと共に伝わるあたりが却って面白くもある。
関東に来てもう数十年たつが未だに関東に根付くものを理解していない、そんな気持ちになる、仕方の無いことなのだろう。
ともかくようやく秋だ
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