落石の秋がよくて
やっと平地の紅葉が見頃になってきた。前の週末那珂川の落石というところの紅葉がきれいらしいというので出かけてみた。それというのも前の晩ぼんやりみていた 天気予報の後の紅葉情報で栃木県では落石の紅葉だけがマークされていて落石とはどこなのだろうと探し始めたことから始まる。ネットで 落石、紅葉 として検索すると烏山ちかくの落石がヒットする、ここらしい。烏山の境橋から烏山大橋にかけてが紅葉の見所でとりわけ境橋付近が いいとある。翌日は予想以上に高層の雲が南から伸びて朝から曇りとなったがしょうがない、ともかく昼もだいぶ過ぎた頃に出る、烏山は久し振りだ。境橋の手前の小道を左へ折れると公園のようなキャンプ場に出る、ここにクルマを置いて河原へ降りてみる、ネットに出ていた紹介写真はここから撮ったもののようだ。日差しが雲で遮られて紅葉がさえないが清新な景観だ。日光のようなむせ返るような紅葉とは違うがこれもまたいい、のんびりとしながら秋の雰囲気に浸る。河原には鮭の死骸が横たわり流れの中にも
死んだ鮭が見える。遥かな旅の終わりに見事責務を果たした姿だ、こうして川に生息する生き物たちの餌となり川の生態系を豊かにする、ざわわと流れる川の音がいい。カワセミが何羽も飛び交っている、イカルチドリも石の間を歩き回る、アオサギがのんびりとたたずみトビも低く舞ってくる。なかなかいい。河原をゆっくり下っていくと流れの中でうきがピクピク動いている、しかけに鮭がかかっているようだ、網にからまれてもがいている。抜けられるかもしれない、このまま力尽きてしまうかもしれない、どちらにせよいずれはここで命尽きるのだろう、何か感慨がある、人の生きようも似たようなものかもしれない。
見上げれば対岸の紅葉には時々淡い夕陽が射す、脈を打つように紅葉が少し元気付く。
こんな緩い時が過ぎていく北関東の秋が好きだ。
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