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2011年1月19日 (水)

殲20

なんとなく中国の動きがきになるようになってきたところへステルス戦闘機の初飛行だ。殲20と称されている、このまま英語に置き換えればF-20なのだがなぜかJ-20と欧米のJ20 報道では表記されている。写真から推定した三面図を見ると 大きなカナードがついて全浮動型のかなりカントした双垂直尾翼と相俟っていわゆるスリーサーフェスの形態といってもいいだろう。多分大迎角ではデファレンシャルカナードでヨーコントロールすると思われる。ステルスには少々不向きの形で全体に1980年代終りのころのレイアウトの雰囲気がある。ダイバータなしのインテークや前部胴体の形状はステルスを考えているようだが果たしてどの程度のステルス性となっているのだろうか。ともかくF35より大きく、デモンストレータというよりプロトタイプという位置づけのように見える、このまま改良して実戦配備へ向かうのではないだろうか。胴体が太めなのは兵器内装と燃料搭載スペース確保のためだろう、大きなカナードの配置は超音速クルーズを意識しているようにも思える。F-22のようなスラストベクタリングは エンジン技術がまだ十分でなく付けられなかったのでスリーサーフェス機能で運動性を稼ごうという考えかもしれない。ステルス性能は結局コーティングに大きく頼っているように思えるがコーティング技術はどのくらいのものなのだろうか。一方で陸上から空母を攻撃できる長射程の地対艦ミサイルDF-21D(東風21)の実戦配備が間もなくはじまるとの米軍司令官の発言もあり極東のミリタリバランスは米軍を加えても拮抗に近づいている雰囲気が出てきた。
事実上の一党独裁とねじれ議会に悩む政治基盤の弱い国とでは こんな経済が崩れている時代には政治意志遂行能力に優劣が際立ってくるのだろう。大恐慌時代にナチズムが伸びてきた構図とどこか似ている。また歴史は繰り返されるのだろうか。中国が一党独裁を止めてより民主的になるかあるいは内部崩壊が起こるかしない限り近未来にはあまりよい世界が描けないような気がしてくる 一方では少しは人類の知恵が増えているほうにも期待したくなる うまくソフトランディングできるだろうか。

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コメント

何故F-20ではなくてJ-20と呼称されるのか。
殲は殲撃(ジァンジー)の略だからです。

他にもY-8という輸送機がありますが
なぜYかというと
輸送8型(ユンシュー8)だからです。

投稿: | 2011年3月26日 (土) 06時41分

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