米空軍次期空中給油機の選定
7年間に渡ってもめ続けていた米空軍次期空中給油機の選定はボーイング767と決定した、殆どサプライズだった、寸前までEADS提案のA330ベースの機体が勝利するものとみ
られていた。ボーイング支持のワシントン州議員も敗色濃厚とみて、業選発表後すぐさま おかしいとの声をあげるべくメールも準備して、“決定はおかしい”と題して送る寸前にあった、ところが発表はボーイング勝利となり、慌てて決定を歓迎する内容に本文を書き換えて発信したもののタイトルは直し忘れて“決定はおかしい”とのタイトルのまま流れてしまったとの一幕さえあった。ほとんどの関係者がEADS勝利疑いない、と思っていたようだ。ボーイングがここへきて勝利した理由の大きなものには北アフリカの騒乱による原油価格急騰だったとみられている、小型の767のほうが燃料費のインパクトはややゆるい、選定のための複雑な評価計算で結局原油高騰がボーイングに勝利をもたらしたようだ。
しかし素直に考えると主要な兵器は自国製が望ましいのは当然だ、空中給油機は空の前線を支える要だ、いざ戦いになれば外国製では本当に支えきれるだろうか、と思う。このグローバル化した時代にそんな考えは無理なことがあることはわかっているにせよ、だ。
ともあれ北アフリカで翻った反旗はもう米国と欧州にボディーブローのように効き始めている。世界は瞬時に響きあうようになってしまった、どこまで行ってしまうのだろうか、混乱が結局は形を変えたナチズムの再来までに行ってしまうのだろうか、うねりながらこの後数千年も続くであろう人類の歴史に思いが走ってしまう。
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