出口が見えない
節電対策で6月末以来このところ木金休みで土日出社が続いているがまだなじめない。月火水にだけ仕事をしているような気分になる。1週間があっという間に過ぎる。
日本の政治状況もめちゃくちゃだがアメリカの状況もおかしくなっている、同期しているように思えるのは何か根本的な意味があるのだろうか。
先月米国連邦議会では連邦航空局(FAA)の事業継続予算法案を予算切れの期限までに成立させることが出来ず流してしまった、米国は個別に議会が予算を提案・承認する。FAAは運転資金を切られたため即刻職員4000人を一時帰休にした、給料が払えない。手持ち資金を食い延ばして航空管制だけは死守する体制だ。議会でこじれた原因は下院で多数を占める共和党がローカルなコミュニティ空港に対する補助が予算に入っていたことを不満としたためといわれる。なにもそこまでしなくとも、と思えるが何か民主主義の限界を示しているようだ。選挙に勝ちやすい政党の主張が似てきて選挙テクニックで大きく結果
が振られる、2院制にねじれが容易に生じて議会が動かなくなる、政治が理念でなくテクニックとアジテーションの場に変わり果てる。大局を見通す声が通らない。戦前ならばここでファシズムが登場するところだがマスメディアの発達がそれを押しとどめている、出口が見えない。選挙で政治を2者択一できるほど簡単な政治メカニズムではなくなっている。フセインを倒したイラクでは底知れぬ不幸の連鎖が止まないようにみえる、ムバラクを倒したエジプトでも混乱は一向に収まらない、民主主義のスローガンだけでは幸せになれない、全てがつながっているようだ。移ろいやすい民衆の心の上に乗っているが故の民主主義の機能不全があちこちで頭をもたげる。京都五山の送り火に 陸前高田の被災者の思いがこもった松が使われるはずが、市民から寄せられたいわれのない放射能汚染懸念に 容易に主催者が屈してしまったことともどこかつながっている。結局は一人一人の心の中の問題なのだろう。
週の初めでもない歯切れの悪い月曜日がまた始まる。すべてが狂い始めていることを象徴している、心を強く持って目の前の現実に真正面から向き合う気持ちがいつになく求められているようだ。
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