池の平湿原
夏も次第にその勢いが弱くなって、日が短くなった。いつものように季節は移ろっていく。
この夏は 能登へ行こうと宿まで押さえていたが、暑すぎる日々に恐れをなしてキャンセルしてしまった。平地では暑いし南風では北陸にはフェーン現象の出やすい形となる。やはり夏は軽井沢だ。
軽井沢に避暑に出かけたついでにどこか涼しいところは近くにないかと探してみると池の平が2000mで涼しいとnetで出てくる、池の平とは聞いたような名だがまだ行ったことは無い、どうせ軽井沢のそばで観光化されているのだろうとたかをくくっていたら、訪れてみると高山のお花畑が続く素晴らしくも見ごたえのある場所だった。花の密度はどうみても礼文島より濃い。マツムシソウの群落やヤナギランの彩り、高山蝶ベニヒカゲ、色合いに深みのあるるノアザミ、ウスユキソウの群落、オノエイタドリ、コマクサ、あげ切れない。とりわ
け赤や黄色や白の花が入り乱れるように咲いている様が美しい、これが遊歩道に沿って途切れることなくずっと続く、こんなに花の豊富なところは見たことがない。標高2000mでおよそ20℃と、涼しさはいうまでもない。人は多いが溢れるほどではない、適当にばらばらと歩いていく。ゴミもなくよく維持されている。これは随分な当たりだ。英語圏の白人の一団も歩いていく、ガイド役の外人は流暢な日本語でこちらにも花の説明をしてくる、かなりここに精通しているようだ、このくらい見事な高山植物群は世界的にも珍しいのではないかと思ってしまう。ここに限らず日本は簡単
にアクセスできるところに素晴らしい自然が広がっている、鳥も花も木も蝶も種類が多い。次第に世界の多くの人を惹きつけるようになるのではないか。
それにしても 国内も大分回ったつもりになっていたが こんなところにはじめて来て驚く、本当に思う、何にも分かっていないのだと。
すべてを受け入れ 流れいく時を眺め続ける、生きていることはあきるということがない。
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