殲轟-7の墜落
西安の国際ビジネス機ショーで展示飛行をしていた中国人民解放軍の戦闘機JH-7(殲轟
-7“飛豹”)が墜落した。墜落の映像を見ると 緩い旋回から急に頭を下げてスピンのようになるが旋転は止められその隙に1名は脱出できている、しかし時間的に残りの1名は脱出できないまま地面に激突している。前後はわからないが何らかの機動をおこなおうとして失敗、高度が低かったため脱出しかなかったとも見える。
中国・西安では先ごろJ-10Bが試験飛行中に墜落したとの報がネット上に流れたが人民解放軍はデマとして全面否定するという騒ぎがあったばかりだ。今度は公開の場だけに疑いようが無い。JH-7はエンジンは英
ロールスロイスのSpey MK202だが機体は中国で開発された国産戦闘爆撃機だ。公開されたのは1998年でまだ製造が続いているらしい。中国の戦闘機は以前は旧式のソ連製がほとんどで性能は低いのを数で補っていたが近年は新しい機種への更新が進んでおり急速に戦力がアップしている。さらに膨張は止まらず空母を揃え攻撃的な色合いを強くしつつあるようにも見える。ロシアから購入した空母1隻を改修中だがあと2隻国産空母を建造中との情報が流れている。一方では台湾のF16更新に対しては米側に強い反対の意志を伝え圧力を掛けている。ちょっときなくさい雰囲気がある。
墜落事故を起こしたビジネス機ショーはこのところ中国が民間航空機産業に力を入れ始め鉄道や自動車と同様海外メーカとの共同開発で技術を獲得しこれをもとに一気に海外へ売り込もうというシナリオの一環となるものだった。
幾つかの物語の筋が入り組んでいる。
墜落事故そのものは単純なミスかもしれない、しかしこれを取り巻く渦巻くような情勢にぱっと光を当ててくれる、航空事故には特別な何かがあるようにいつも思えている。
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