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2011年12月21日 (水)

ライトスクェアードLightSquaredが目に付いてきて

大分年も押し詰まってきた。寒さも増してきた。クリスマス寒波が到来するらしい、このくらい寒くなると北極振動が気になるが、見るとプラス側で動いているだけだ、極渦が結 構強く冷気Ao111219 が北極に閉じ込められていることになる、マクロな話なんでローカルな気温とダイレクトにつながらないとは言うもののあれとの感じは否めない。クリスマス寒波も北極振動から出ているものでもないようだ平年並みの気温と言われればそうだったかもしれないと簡単に納得してしまう。暖冬慣れだろうか、冬は寒いのが当たり前だ。

近頃米国の航空宇宙の話題をネットで眺めているとLightSquaredの文字が目に付いてきている。なんだろうと少し調べてみると 100Mbpsレベルの次の世代の無線ブロードバンドシステム(LTE)を全米に展開しようというベンチャー業者の名前だ。その周波数が問題でLバンド帯の1525-1559 MHz 帯を使用する計画となっているが、これはGPSの1559-1610 MHzと極めて近く干渉を起こす、(実際試験を行ったら多数のケースで干渉が出た、)これは危険だと多くの反対を巻き起こしている、というのがネットでの話題だ、なにしろGPSはもはや航空機の運行や軍事作戦にはvitalなインフラだ、これはまずいとの感じが画面からも伝わる。基本的に地上波のシステムだが遠隔地へは衛星を介してネットワークをつなぐ構成になっておりその衛星も既に1基打ち上げられているという。もう大分投資が進んでいる。電波の使用許可は一応FCCが認めているがGPSとの干渉がないことを確認できた場Lightsqurd 合使ってよいとの条件がついている、反対派はこれをもとにFCCに使用承認取り消しを迫っているが一向にあきらめる風がない。ライトスクェアードLightSquaredに資金を出しているのはハ-ビンガー・キャピタルというファンドでこのファンドの資金の半分以上がライトスクェアードに注がれているという入れ込みようだが、ここから民主党に多額の献金がありブロードバンド普及推進という米政府の方針に沿ったものとしてなんとか問題を解決して認めるよう圧力がホワイトハウスからかかっているらしいとの報道もある、共和党から疑問の声があり政治臭くなってきてもいる。ライトスクェアードは周波数帯を1535-1545Hzとして干渉を99%回避できる変更案を提出しているが安全に関わる問題だけに騒ぎは収まっていない。基本的には周波数が足りなくなってきていてベンチャーが新規参入するには無理をしなければ切り開けない(既存の米国の業者は700Hz帯でLTEサービスの展開に着手している)ということのようだ。周波数の獲得はどこでもかなり厳しい。LTEはlong term evolution の略だが今の(ドコモFOMA等の第3世代ブロードバンド)通信から来るべき第4世代の通信への橋渡しをスムーズに行うつなぎの世代(3.9世代(3.9G)ともいう)で無線LANと同等レベルの高速の移動通信方式といわれる。日本では昨年末からドコモがXi(クロッシイ)として開始しているがデータアクセスが遅れなく快適に出来るようだ、スマホによくマッチしているようにも思える。この先暫くはLTEが主流となるとみられ新規参入するならこのタイミングということなのだろう。ベンチャーの勢いで経済に活性を与えたいアメリカ、しかし国防・インフラの国アメリカ、なかなか微妙なバランス感覚が求められる。調べていくと 気がつかなかったこの先の世界を巡るドラマが今まさに繰りひろげられつつある、新たな光景を見出した思いがする。

いよいよ寒波が及んできそうだ、波打つような寒波の襲来も せめぎあい寄せては戻す人の活動も、なにやら同じように思えてくる、生きているとはこんなことなのだろうか。

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