法隆寺にて
25号線で奈良へ入った。宇都宮から九州へ向かう旅の、ここまでは昨年と同じルートだ。法隆寺まで真っ直ぐ向かう。花博以来だから21年ぶりの法隆寺だ。法隆寺の歴史に較べれば1/70しか過ぎていない、変わっていない。とても1400年の時間がこの木造建築の上に流れたとは思いにくい。恐ろしくしっかりしている。縄文が終わって1500年たってない頃に造られていて丁度現代と縄文の終わりの中点に位置することに
なる。木造建築ではそれ以来大した進歩はなかったのだろうか。その後の唐風の建造物よりこの高麗風というか隋風の法隆寺という建造物がどこか日本人の心にしっくり来るよう感じがするのは日本の文化的な起源がそのあたりにあるからなのだろうか。
見るたびに古びた感じのしない印象を強く与える、時間軸を超越した不思議な建物群だ。ともかく世界最古の木造建築群であることは間違いないのだが。
近くの法起寺の三重塔にもまわる、こちらも飛鳥時代の建造物で706年に完成したそのものと言われる、勿論国宝だ。法隆寺の広大さに較べればこじんまりとしたエリアにひっそりと建っている、駐車場もなく、寺の前の道脇に停めてもらえればそれでいい、と寺の拝観受付で教えてくれる。この塔も古さを感じない、法隆寺ほど大事にされてきたわけでもないようだが木造建築は1000年以上の風雪に充分耐えうると言う証拠のような建造物だ。
奈良には国宝や重要文化財が多量に普通に存在し続けている、重苦しさがない、価値あるものはこういう存在の仕方をされ続けるのだろう。
また旅を続ける、動いていると感じることが多い、旅をしながら生きているような気がしてくる、そんな綺麗な生き方にあこがれているだけかもしれないが。
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