皆既月蝕
月蝕は平和だ、始まっている月蝕を眺めながらふとそう思った。夜側の地球であればどこからでも見える。皆既日蝕はそうは行かない、地球上の狭い幅でしか見るかとができない、あた
りまえのことが妙にしみじみ思われる、平等な機会というものが次第に得がたくなってきている世の中のためだろうか。
欠け初めの頃の月蝕は地球の影が何だかぼさぼしているようなところが面白い。陰になった月面が赤く色づくあたりもなかなかいい。地球による太陽光の反射である「地球照」と思っていたが月蝕では月から見れば地球は真っ暗な新地球の位置にある、何だか変だと調べると地球大気で太陽光が屈折されて特に波長の長い赤が影側に入り込みそれが
ほのかに赤く月を照らすということのようだ、反射ではなく屈折だから地球照という言い方はマズい。ゆっくり進む月蝕は眺めながら色々考える時間があっていい。やっぱり月蝕は平
和だ。
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