こうやって未来は
もはや昨年の年末のことになってしまうが ツイッターを眺めていたら栃木の河川の土壌で放射線が17000ベクレルとある。ちょっとビックリだ。
ここまで来たかと思いつつも元のデータを追っていくと環境庁の計測データだ、栃木の河川敷を幾つか測っているが、所々で相当に高
い。1位の17000ベクレル/kgは湯川の湯川橋となっている、netの地図で探していくと那須殺生石のところの小さな川の橋だ、観光スポットとなる場所ですぐ下は鹿の湯だ、ちょっとまずい、立ち入りが制限されるのだろうか。
2位の12600ベクレル/kgの場所は箒川の堰場橋となっている、調べると千本松牧場のすぐ西を流れる箒川の橋だ、このあたりはたしかに以前から線度が高いと言われていた。3位の8700ベクレル/kgの場所は大谷川左岸の開進橋とあり、探すと今市のかたくりの湯の1kmくらい上流だ、こんなところが、と思う。
しかしこの1万ベクレルというレベルをどうみればいいのか。放射線を発す る線源の強さということになるが、法的規制で調べていくと放射線を扱う事業者や医療機関が管理区域として外部の人の立ち入りを禁止しなければならないエリアの放射線強さに行き当たる。これが4000ベクレル/m2以上と表面積あたりの数値で決められている。環境庁の計測は表土だから表土は通常5cm程度を取って行われたりするようで深さ5cmと仮定し土の比重は1-1,3位というので緩い値になるよう1として計算すると800ベクレル/kg以上は管理区域にしなければいけないとなる。17000ベクレル/kgでは基準の20倍を超える。とんでもない値だ、県や国はどうする気なのだろうか。いまのところ管理区域が設定された等の話はない、法令違反を国や県が平然と行っていることになる、その説明すらしていない。
もう少し調べると2位の地点から直ぐそばの県営那須野が原公園では那須塩原市議会の調査で最大16.8マイクロシーベルト/hが計測されている、県の施設と言うのに県の動きが非常に鈍いことに(市議会は県に計測する気がないので止むを得ず市民の要請で行った)市民から怒りがでているようだ。もちろん管理基準を大幅に超えていて、法令違反が平然と行われている。子供たちが多く訪れるエリアだけに誰のための自治体か、政府なのか、と疑りたくなる。戦時中の情報隠蔽の大本営発表がまた繰り返されているようだ。思えば日本は自身として戦争責任の追及は行わずじまいだった。戦時中の公によるしてはならない行為の数々が国民の側から追及されずじまいに終っていた、そんな体質が結局はこんな事態を生んでいるのだろうか。国民を馬鹿にしているとしか思えない行政はここから引っくり返さねばならないのだろう。
震災直後の、これを機会に日本もいい方向に転じられるかもしれないという雰囲気はどこかへ消えつつある。
こうやって未来はやってくるのだろう。
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