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2012年4月27日 (金)

今度は737-200がパキスタンで墜落

航空機事故は起こり始めるとなぜか続く。今度はパキスタンのイスラマバード空港近くで737が墜落し乗員乗客127名全員が死亡した。ほぼ満席だ。この前のロシアの事故の南Islamabad に当たる、経度から見れば近いといえば近い。4月20日現地時間18:40頃(GMT13:40)発生した事故だ。Bhoja Airlinesというパキスタンのエアラインで(flight BHO-213)カラチからイスラマバードに向かって飛行しイスラマバード空港に着陸寸前の状態だった。滑走路端から約1.5km南東の地上の建物の上に墜落しているが地上側の死傷者については明らかでない。かなり狭い範囲に機体や遺体がバラバラになって飛散しているという、かなり痛ましい状況のようで航空機事故では死にたくないと思ってしまう。雷雨で荒れた天気であったこと、また機体が古いかったこと(28年前に製造)あたりに原因がありそうだと見られている。天候についてはイスラマバード空港のMETARで見る限り雷雲が丁度この時間帯に空港周辺にかぶっており事故の起こった時刻頃に局地前線(雷雲前線)が通過し気温が急に低下している。天気図を書き出してみると高温多湿の下層大気の上に北西からの上空の寒気の張り出しが及んで大気全体はかなり不安定な状態にあったとみれる。雷雲自体は西側で暫く発達していたようで崩壊しかかっていた時分とみられ、状況からは強いダウンバーストが発生していてもおかしくない。機体の飛散範囲が狭いことから前進速度が小さいように思え、失速で墜落したことが疑われる。進入中にダウンバーストに遭遇、背風が急に強くなり失速(或いはバックサイドに入ってパスをキープするために機首を上げすぎて失速)高度が低く(恐らく100m程度)気流も乱れていたため回復できず墜落に至ったという状況が考えられる。古い機体でウインドシェアに対する警報や防護が十分でなかったとも推定される。勿論雷だけでは落ちることはないが強いウンドシアに着陸寸前に遭遇すると難しい状況に陥る、こんなときは速度を高めにして入ってくるほかないと思われるがその辺の対応がどうだったかということにもなる。判断が甘かったのかもしれない。パイロットはどうだったのだろうか、機体の整備はどうだったのだろうか、情報が少ないが気象条件とその他の原因が幾つか重なって事故は起きたのだろう。

こんな事故でなくとも雷雲前線通過する時に着陸する飛行機には乗りたくない。運航がちょっときつめになっているのが遠因のようにも思える。航空需要が急激に増えつつある地域で古い機体を満席にしてきつい気象条件でも運航する、いつか事故になる。まだまだ序の口かもしれない、これから世界のあちこちで事故の続く日々になっていくように思えてくる。そんなことで内に閉じこもることも無いのだが。

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