気温の変動幅が大きくなり気象が荒々しくなって
彼岸がきてやっと涼しくなった。南の方をみるとオーストラリアの砂漠の気温も上昇しはじめ赤道をはさんで暑さがバランスしてきている。しかし今年の夏は暑かった、それに台風の強さが増して、豪雨もあちこちを襲い気象が荒々しくなってきたように感じる。
過去120年くらいの気
温のデータをみると8月の暑さはここ20年くらいで目立ってきて、1月の寒さも同
様に緩んでいるが、良く見ると1月の寒さの緩みは終わりかかっているようにも見える。今年の冬の寒さがどうなるのかが注目される。今年の冬へ向かっての気象の動きはエルニーニョがどうなりそうかがひとつのポイントだが、日本の気象庁の予測も米国のNOAAの予測もペルー沖の海水温はやや高目の(エルニー
ニョ側の)まま横ばいとしている、さてどうなるか。エルニーニョといってもこの夏は日本は冷夏とは
とてもいえなかった。そうであればこの冬はエルニーニョ気味でも暖冬となるとは限らないことになる。この2-3年の傾向がつづくなら雪の多い冬がまた来ることになる。今年は富士山の初冠雪が早かった、ツバメの南下もはやいようだ。こんなときの冬はまた雪が多そうだ。富士山の初冠雪の推移と北関東の冬の平均気温の推移は平均的には同じような動きをしていて初冠雪もまた
早まる方向へ動き始めているように見える。夏は暑さを増す一方で冬の寒さは昔の寒さを取り戻しつつある。確かにこれでは不安定な天気が出やすくなる、台風も激しさを増し、竜巻も多くなるだろう。
どうしてこんなことになってきているのか、氷河期の末期の気象が大きく変動したヤンガードリアス期との類似性を考えると、北極圏の氷床が急速に融けることによって冷たい淡水が海面を覆い始め暖流の熱放出を抑えるようになる という説明が考えられるが、どうだろうか。そんなことが起こりつつあるのかもしれない。
ヤンガードリアス期の変動に打ち勝つために人類は農耕を開始したとも言われている。地球の手のひらで生きていくほかない人類は今度はどんな文明を生み出すことになるだろうか。そう思うと、次第に荒々しさを増していくこの頃の気象が、未来を切り開いているようで面白くおもえてくる。
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