クロマダラソテツシジミ
庭にヤマトシジミのような表の青いシジミチョウがしばしば現れるので何だろうと思っていたが写真を撮ろうとすると逃げられるので判定はしばらくあきらめていた。
昨日の夕方やっと写真に撮れたが手持ちの図鑑には合うものが無い。少しは模様が近いタイワンツバメシジミの画像をネットで検索していくと名前は違うほぼぴったりの画像にいきあ
たった、クロマダラソテツシジミという。
2007年に沖縄に見られ始めた南方系のシジミチョウで幼虫はソテツを食い荒らす害虫となっている。
宮崎での越冬状況を細かく調べたデータでは少なくとも九州以北ではさなぎによる越冬は困難なようだ。しかし暖かい都市部では成虫のまま冬を越すこともなくはないようでもある。
ともかく現在は千葉県位まで北上しているらしい。福岡の庭に現れているということは何処かのお宅のソテツを食い荒らしたのだろう、少々痛ましい、我が家の庭にはソテツはない。
幼虫がそんな悪さをしなければ見たところはかわいらしい普通のシジミチョウだ。越冬できな
いとすれば海を越えて運ばれてきたのだろうか、あるいはどこか暖かい場所を見つけて冬を生き延びた個体が繁殖しているのだろうか、どうも後者のような気がする。
かわいらしいが幼虫が害虫というのではどうみていいのか少々悩ましい。害虫はたまたま人間にとって不愉快なだけだ、この蝶を目の敵にしてもそれは人間の勝手というものだろう。
ともかく夏の気温の上昇と人工的環境の変化が生き物の分布を変えてきているのは明らかだ。本来ならば人間も自らが作り出した変化を含めた環境変化に対してぶつぶつ文句をいうより生き方や住む場所を変えていくべきなのだろう。せいぜいが2000年くらいの歴史にこだわってひきこもっている人々には明日は無いのではなかろうか。それがこの宇宙で奇跡のような星地球に生きるということではないだろうか。
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