ラオスでATR72が墜落
ラオスの南部パークセー付近でラオス国営航空(Lao Airlines)のATR72が墜落した。報道では台風が近くを通り気象条件がよくなかったためではないかとされる(ラオス航空副社長の発言)。2013年10月16日現地時間16:10頃(09:10 GMT)事故は起こっている。
機体は今年3月製造されたばかりの新鋭機で機体に問題があったとは考えにくい。
気象について調べると、確かに台風25号崩れの低気圧がラオス北部を数時間前に通過しているが、現地天気は前後のMETAR,衛星写真や天気図、GSM計算値を見る限りでは 3m程度の南西風
で雨は殆ど無いか霧雨程度で、事故が起こるほど悪天候とは思えない。視程も8-10kmはあって、それなりに見えていたようだ。(添付は事故の起こった時間帯の雲画像と1時間雨量分布、JAXAによる)。或いは山岳の影響によるウインドシェアがあったのかもしれない。取り敢えずの感想はこれくらいの気象で墜落するようでは少々危なっかしいエアラインかなということになる。機体すら回収されていない状況であっさり気象のせいときめつけずにより突っ込んだ事故調査がなされることを期待するばかりだ、無理かもしれないが。
乗客の国籍が興味深い。44名搭乗していて全員死亡だが、ラオス人17名の他は外国人でフランス 7名、オーストラリア 5名、タイ 5名、韓国 3名、ベトナム 2名、それに米国、カナダ、マレーシア中国人、台湾 各1名 となっている。ビエンチャンからの飛行だった。
各国の興味が何らかの形でラオスへ向かっている状況が明らかだ。日本人がいなかったのは出遅れているということだろう、本土の中国人がいないのはいささか不思議な気もするがラオスが次第に中国から脱しようとしているということかもしれない。
ビルマが民主化へ走り、残るはラオスか、ということだろうか。
内陸の解りにくい国に事故が光を当てる、こんなタイミングで起こる航空事故には歴史的に何か意味があるように思えてしかたがない。
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