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2013年12月 2日 (月)

福岡国際マラソン2013

福岡の12月というと国際マラソンだと数日前テレビを見ながら思った。これも見に行かねば。川内や藤原、松本翔といった話題のランナーが来て走るわけだからこれは見るべきだ。それに無料で見られるというのがいい。

Jp_coursemap どこでどうやって見るか、スタート付近でまずは走者の雰囲気を得て、途中の苦しくなりそうなところ見ようと、スタートの平和台競技場へ向かった。あちこちで道路の封鎖が見込まれるのでなるべく鉄道を使った移動とする。
12時10分スタートだから11時30分頃までにバスで天神へ出て地下鉄で大濠公園まで移動しコースに逆行する動きで平和台まで歩いていけば、どこかで必ず遭遇するはずだ。
動いてみると思いの外早く行けてスタート前の平和台競技場についてしまった。

芝生スタンドでまずは観戦する。とりたててセレモニーも無く花火とともにメインの競技者であるAグループが一斉スタートする。松本翔がペースメーカーの後ろについて先頭を走る、川内は良くわからない。数字だけゼッケンに書かれた選手は表と照合してすぐに見つかるのだがゼッケンに名前を入れた有名選手はゼッケンの文字が全体にかなり小さくなってスタ ンドからはゼッケンナンバーが読めない。テレビ中継で解れば十分ということだろうか。観客にはちょっと不親切だ。2週して道路に出て行く。淡々としている。

観客はぞろぞろと競技場を跡にしてそれぞれの目当ての次の観戦ポイントへと散っていく。こちらは地下鉄駅に戻り地下鉄に沿ったルートの部分で観戦しようと30kmポイントあたりをねらう。折り返しから戻ってくるまで少し時間が取れて往復ゆっくり見れる往き28km帰り35kmとなる箱崎九大前駅で 下車する。すぐ北を走る国道3号線にルートが設定されている。
歩道の適当なところに陣取って暫く待っていると観客が増えだしそのうち警察の先導車が「後5分で先頭が通過する・現在川内選手が先頭」とスピーカーで流しながらゆっくり走りすぎる。親切だ。ややあって箱型のテレビの中継車に続いて白バイに囲まれたランナーが2人見えてくる。川内とゾストだ。川内が飛ばしている。間をおいて第2集団が来るが藤原は棄権したという。暫くしてやっと松井がくる、10数位だがトップとは大分離れている、2/3くらいの距離ではもう列は相当に伸びていて勝負が見え始めている。折り返し点からのリターンがやってくる時間が迫ってきたので歩道橋のあるところまで移動して歩道橋で反対側Marathon2に移る。横断歩道は競技中は閉鎖されていて対岸へは歩道橋しかすべが無い。
35km地点には時計を示す計時車が路肩に停まっている、解り易い。先程と同じようなパターンで先導車が過ぎた後ランナーが現れる。先頭はアフリカ系の2人、マサシとギタウだ。続けて第2集団として川内、ゾスト他数人が現れる。表情は必死の形相になっている、目いっぱいの感じだ、このあたりが一番苦しいのだろう。ここら辺りにくるとトップグループに外国人が多い。海外から招待されるだけのことはある、35kmも走ったというのにペースは早い、分速300m位だ。自分でスロージョギングしていると分速110m位なら長く走れるのだがこれは桁違いに早い。当然といえばそうだが改めて驚いてしまう。
次々にランナーが来てそろそろ先頭がゴールするという頃まで観戦して引き上げる。
それにしても疲れた。観戦場所への移動には歩きが多くなるし歩道橋のあるところまで歩くのも遠かった。立ちんぼなのも疲れる。しかしランナーよりは余程楽なので贅沢はいえない、いい運動だ。走っている選手一人ひとりにガンバレと素直に声をかけ続ける、これがいい。
帰りは地下鉄、西鉄電車と乗り継ぎ、最後はコースを通らないバスを利用して家までたどり着く。多くのバスが中心部を走るマラソンの影響を受けて極端に遅れている。
家に戻って結果の全容がわかってくる、川内は第2グループから飛び出して2位に5秒差まで迫る大健闘だったようだ、あれから更に力を搾り出したとはすごい。

初めて大きなマラソン大会を観戦した、衝撃的なことは何も無かった、が ひたすらにほぼ目いっぱいに力を出し続け何か純粋なものに没頭する人間の美しさにある種の感銘を受けた。
夜のNHKの報道はそれ程大きなものではなかった。朝日系のイベントということもあるのだろうか。この日を飾るモザイクのひとつに過ぎないイベントのようでもあるが現場を見た個人にはそれぞれに深いものを与えてくれる、この感触の集まりが結局は世の中を構成しているのだろう、そんな世界を改めて思ってしまう。

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