偽メールがきて
気象の技能講習会が開かれるというので少しは新しい話を聞こうと出かけた。気象庁OBの方による説明と実習だが、数値解析が気象庁の予報業務の中心になっていることにより気象庁の予報官の洞察力を削ぎつつあるのではないかとの危機感が話の端々に感じられる。技術の進歩は早いが何かを失っているような恐れというか感覚がそこには生じる。
何かを失い何かを得る。どこにでも転がっている話かもしれない。
3日ほど前メールボックスを開くと三菱東京UFJ銀行からのおしらせが届いている。口座は無いのに何だろうと開くと
情報漏洩事件が起こりました。安全性を保つためシステムがアップグレードされましたが、お客様はアカウントが凍結されないように直ちにご登録のうえご確認ください。
の文字があって続いて示されたwebページを開くよう誘導される。
ここは誘導には従わず、情報漏洩とは何があったのだろうと三菱東京UFJ銀行のホームページを見に行く。と、偽メールに注意の警告とともに送られてきたものと同じメールが掲載されていてこれがよく聞く偽メールであったのかと気付く。
示されたwebページをクリックするとパスワードなどを抜かれるしかけのようだ。
メールの送付元のアドレスは正しく三菱東京UFJ銀行のものに見えるが、メールをそのままテキストでコピーしてみると、行間にメールとしてみる時には見えないBCAD4DF50から始まる怪しいコードが埋め込まれているのが解る、確かに危ないメールだ。
メールを消去してパソコンのウイルス・フルスキャンを始める。一応電話で三菱東京UFJに偽メールが届いたことを連絡しておくが、犯人は口座のあるなしに関わらず無作為にメールを発送しているらしい、このところ増えているとある。危ない時代になった。
フルスキャンの結果はウイルスなしとなったがあまり気持ちよくない。
インターネットでの買い物や支払いは生活を随分楽なものにしてくれた。便利さを得るが怖い落とし穴も仕掛けられる、何かを得るが何かを失う、やはりどうしようもない話だ。
いつまでたってもすり抜けるようにして生きていくほか無い、世の中はそういうものだと思い切ってしまえばまた楽になるようにも思えている。こんなことはこの先何千年経っても変わらないことなのだろう。
あちこちで梅も咲き始めた、冬もそろそろ終盤だ。
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