サシバとサッカーと
松の木の手入れをのんびりやっていると頭の上から「ツウイー」との声がする。ややあってあっサシバだと気づく。久しぶりだし、こんなところでと思うが、直ぐ近くの鴻巣山では渡りの時期にハチクマが鷹柱を作ることを思えば、サシバが稀に通ることがあってもおかしくもない。ほとんど頭上で旋回している。上昇気流をつかんでいるようだ。双眼鏡を持ち出して見てみるとずいぶん羽根が抜けている。こんな時期に生え変わりか、そんな時期かと思う。渡りというよりこの辺りに居ついて子育て中なのだろう。
見る間に雲に入って声も聞こえなくなった。写真を撮る暇もない。
福岡でタカといえばハイタカ、ミサゴと渡りのハチクマばかりのような気がしていたが、サシバも渡ってきて子育てをするようだ。郊外は里山の雰囲気があるところがいくらもあるのでおかしくもないが、サシバの渡りのメインルートから少々離れているので転居してこの2年半は見たことが無かった。気付かなかっただけなのだろう、今日もあの鳴き声を発してくれなければ気付けなかったと思う。
この日の夕刻はサッカー見物に出かけた。招待イベントに当たったためだが、Jリーグのサッカー試合は生では見たことが無かったのでいい機会だと福岡のレベルファイブスタジアムに出かけた。J2の「アビスパ福岡」対「ツエーゲン金沢」の試合だ。綺麗な球場だ、さすがJリーグだ。
ツエーゲン金沢とは聞いたことがなかったので下位チームだろうと思いつつ事前にネットで調べたら現
在3位だ、アビスパは5位だから上位チームということになる。今年J3から上がってきたばかりでその前の年はJFLだったとあり この2年で急に頭角を現したチームのようだ。現在3位だから来年J1ということも十分有りうる。驚きだ、このスピード感はプロ野球には無い。
招待イベントということで試合前に地下の室内コートで軽くアビスパの控えの選手と蹴り合うゲームなどもあって楽しんだ後、メインスタンドで観戦する。試合が始まると開始後5分であっさりツエーゲン金沢に得点を許した、中々強い。当たりも強いしボールキープも上手だ。アビスパも惜しいシーンが幾らもあるがツエーゲンのほうがやや上かなと感じられる。
追加点も入れられて0-2の負け試合となったが生で見るとやっぱり面白い。選手の名前など全く知らなかったが配られた選手表と見比べながら見ていると解ってくる。オフサイドラインをきっちりコントロールする様なぞ幼い中学の頃同好会でやっていたサッカー試合を思い起こしてしまう。次第にのめりこむように見入ってきて、なかなかいい。
パスを細かくつなぐよりもロングパスで駆け込む戦法が多くてボールキープがいまいちで荒っぽい試合のようにも感じられるがこんなものが今の日本の実力なのだろう。
8時半過ぎ頃球場の駐車場をやっと抜け出して家路につく。動き出せば直ぐに帰り着けるところがやはり便利だ。大体この地でのJリーグの楽しみ方が解った、時々出かけるのもいいかもしれないと思う。福岡は野球も相撲もサッカーも気楽に見れて、便利な街だ。
招待イベントに当ったのがきっかけで少し知らない世界を覗いた気もした。
小さな驚きが未だに毎日のように訪れる。こういう生き方は幾ら続けても飽きないな、そんな風にも思っている。それにしてもやることが多い。
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