宮古島とTPPと
宮古島への旅がまだまだ余韻を残している。平坦な島にびっしり植えられたサトウキビ
畑が頭にあって(添付写真上の黄緑の畑はすべてサトウキビ畑)、TPPが暫定合意といえば、そういえば砂糖の生産者支援はどうなってしまうのだろうか、宮古島のサトウキビ栽培は壊滅してしまうのだろうかと気になって少し調べた。TPPの話が急に身近になった気がしている。
ネットで調べるかぎり、殆ど影響を受けないようだ。農水省資料「TPP農林水産物市場アクセス交渉の結果」によると下記の内容という。
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3 甘味資源作物:
(1) 砂糖
① 粗糖・精製糖等については、現行の糖価調整制度を維持した上で、以下を措置。
ア 高糖度(糖度98.5度以上99.3度未満)の精製用原料糖に限り、関税を無税とし、調整金を少額削減。
イ 新商品開発用の試験輸入に限定して、既存の枠組みを活用した無税・無調整金での輸入(粗糖・精製糖で500トン)を認める。
② 加糖調製品については、品目ごとにTPP枠を設定(計6.2万t(当初)→ 9.6万t(品目ごとに6~11年目以降))。
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調整金(補助金)は関税とは別物ということなのだろう。補助金の財源は関税だろうから辻褄が合うようにするには補助金になんらかの影響が出そうな気がするが額としてはわずかな影響ということのようだ。
随分な妥協のもとにやっとこぎつけたTPPという雰囲気がここには漂う。ヒラリーがTPPに反対のポーズを見せるのも、選挙向けとはいえそれなりの根拠がそこここにあるからかという気もする。しかし利害があって出来る限りの調整して前に進む、革命でない限りまどろっこしいプロセスとはいえそれが人類の知恵なのだろう。選挙向けにはそのニュアンスを説明しきるのは無理なのだろう、民主主義の限界かもしれない。
とにかく宮古島住民の生活が破滅に向かうようなことはTPPではおこらなさそうだ。
この島を破滅させるようなことは決してあってはならない、そう感じた人々の心が長い連鎖で交渉当事者まで伝わっていってこのような結果になったとも感じる。
何かに守られているような気がしてくる。何かがこの島にはあるようだ。
宮古へ行っていろんなことを感じた。下地島空港を利用したリゾート開発が回りだして、現実にプライベートジェットを乗り回すビリオネイヤーが訪れる島に変身することも起こりうる、あらゆる未来の選択肢がそこにあるようだ。
この時代に真に必要なものがここにあるのかもしれない、そんな風にも思い始めている。
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