日本シリーズの切符とノゴマと
ソフトバンクの優勝があっさり決まりなんとなく静かな日々に立ち戻った。
日本シリーズはヤクルトも結構強そうで もつれると踏んでいた、優勝決定に立ち会いたくて第7戦の内野ペアシートを買っていたのだがむなしくも払い戻しとなった。初めての体験だ。ネットのカード決済で買ってローソンで受け取った切符だったが払い戻しはローソンから現金が出てくる、決められた手続きだが何だかコンビニの人に申し訳ない気持ちがしてしまう。
後はサッカーのアビスパがJ1昇格を果たすかが興味の焦点だ。これは14日の最終戦或いはプレーオフまで持ち越されるかもしれない。ともかくもうすぐ結末に至る。
一方で、自宅近くには例年通り陸奥(みちのく)部屋のけいこ場もいつの間にか動き始めて散歩中に力士の姿を見かけるようになる、九州場所ももうすぐだ。ここまで過ぎると本当に静かになって後は正月を待つばかりとなる。
歳をとるとあっという間に時間が過ぎていくというが確かにそうだ、去年のことなど遥か昔のことのように思えてしまう。目の前の時間が次々と背後へ押しやられ猛スピードで去っていく、引き伸ばされながら速足で去っていく過去、不思議な感覚だ。
昨日は久しぶりに春日公園まで散歩に出かけた。いかにも秋晴れという日は外を歩きたくなる。
駐車場に車を置いて池のほうへ向かう、何かいるみたいと家人の声がして指し示す方向を見ると鳥を追っている風情のカメラをかかえた十人ほどが茂みに視線を集めている。
近づいて中の一人にそっと尋ねるとノゴマだという。あの夏の北海道でしか見たことのないノゴマがと一瞬まさかと思うが、南に渡っていくからには今頃九州を通過していても確かにおかしくはない。
今は見えなくなったが茂みに出たり入ったりしているのでじきにまた出てきますよ、との言葉に従って暫く眺めていると、植え込みの暗がりから姿を現した。確かにノゴマだ。さえずりは一切しない。シャッターのバシバシ落ちる音がして右手に去っていくが驚いた風でもなく何かのんびりしている。渡りの途中で一休みというところだろうか。
植え込みで薄暗いこともあってぶれやピンボケで写真は出来が悪い、しかししっかり見た。九州でノゴマは初めてだ。東南アジアで冬を過ごすと言われているのでこの小さいノゴマも宮古島も通って更に南に行くことになろうが、見ていて何か信じられない思いがする。どこにその元気があるのだろうか。
初めての経験を次々に残しながら時は前へ前へと進んでいく。流れに浸りながら、目の前の今が大事だ今見たいものを見 したいことを直ぐやらねば との感覚に押される、時間に押される。
押してくる時間、本当はそんなものはどこにもなくてあるのは透明な時間だけなのだが、そんなことは勿論解っているのだが。
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