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2015年12月31日 (木)

2015年11-12月の福岡の野鳥

2015年11-12月の福岡市自宅近辺の野鳥は 冬鳥が増えていったが暖冬のせいかやや出現が遅れているようにも思え た。
糸島で見たマヒワの群れは印象的だったが今年は市内でアトリをあまり見かけなかった。
メモが残っているものについては下記のとおり。


2015.11.2 17時 福岡市南区長丘の野鳥:中公園:シロハラ(声)、ヒヨドリ 、コガモ2 新市楽池:マガモ7、バン2、ハ シブトガラス1 鹿助公園:ヒヨドリ、(コウモリ)

2015.11.4 pm2:30 福岡県春日市春日公園 ノゴマ(オス)1、ビンズイ1、ハクセキレイ5+,コゲラ3、エナガ5+,シジュウカ ラ10+,モズ1、キジバト1+, ドバト、スズメ、ハシボソガラス、ウグイス地鳴き、

2015.11.7  糸島 井上孝治写真館  マヒワ群れ

2015.12.7pm4-5 福
151107mahiwa岡市南区長丘の野鳥;中公園:コガモ(♂)2、コサギ1、ジョウビタキ♂1、シロハラ3+、ヒヨドリ 2、ウグイス地鳴き1。新市楽池:ハシビロガモ(♀2、♂4)、バン3、マガモ(♂2♀2)。鹿助公園:マガモ(♂3、 ♀3)ハクセキレイ1  晴れ(雲量ゼロ)、風力0
METAR RJFF 070730Z 01008KT 9999 FEW040 16/05 Q1024 RMK 1CU040 A3026  

2015.12.09 福岡市今津の野鳥:マガモ、ヨシガモ、ミサゴ、オオバン、ホシハジロ、コガモ、アオサギ、ダイサギ、カイツ ブリ、カルガモ、ツクシガモ、カンムリカイツブリ、クロツラヘラサギ、アオアシシギ、コチドリ、オナガガモ、モズ、

2015.12.25 11:00-
1201enaga12:30 油山市民の森 天気晴れ 北風3-5m 気温10度程度
くすの広場 ヒヨドリ  ヤマガラ2
周回路 ミヤマホオジロ5-10、ヤマガラ メジロ5程度
キャンプ場周辺  ジョウビタキ(声)、エナガ、ヤマガラ、コゲラ、シジュウカラ、カワラヒワ、メジロ、ヒヨドリ
、ハシ ボソガラス
カブトムシの森周辺  カワラヒワ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ヒヨドリ

2015.12.22pm16-17 福岡市南区長丘の野鳥;中公園:マガモ(♂2♀2),コガモ(♂)2、シロハラ2+、コサギ
2、151225miyamhojiroジョウビ タキ1。新市楽池:ハシビロガモ(♀1)、バン2、マガモ。鹿助公園:ハシビロガモ(♂1)、マガモ、ウグイス2  晴れ
METAR RJFF 220800Z
09003KT 050V140 9999 FEW030 14/06 Q1024 RMK 1CU030 A3026

2015.12.29pm2 福岡市南区長丘の野鳥;中公園:コガモ(♂)2、シロハラ2+、ヒヨドリ2。新市楽池:ジョウタキ♂1 、ハシビロガモ(♀1)、バン1、マガモ(♂4♀4)、オオバン1,ハクセキレイ1。鹿助公園:ハシビロガモ(♀1♂1)   晴れ 雲量2--(2Ci250)、南西風力1-3
METAR RJFF 290500Z 32007KT 260V350 9999 FEW035 SCT/// 08/M05 Q1029 RMK 1CU035 A3039 


20151230 pm3 福岡市大濠公園の野鳥 ユリカモメ200+、オオバン30+、マガモ30+、アトリ10、スズメ、カワ151230atoriウ20、カイツブ リ15、オカヨシガモ8、ヒドリガモ1、ホシハジロ200+ エナガ、トビ、

ハシボソガラス,カワセミ1、 ハクセキレイ

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2015年12月26日 (土)

寒くなって、ウエットスーツが壊れる

どうにも寒くなった。こんなに寒くなる予想ではなかったのにと朝からGSM,MSMの予測データとアメダスや高層気象観測の計測データを自分でエクセルグラフに書き直して比べてみたりしている、漸く解ってきた。Kisyouhikaku1

予測計算では高気圧が張り出して海からの北寄りの風がずっと吹くはずだった。ところが昨晩9時過ぎから冷たい南寄りの風に変わってそれが続いている。いつもの海陸風なのだけれども今回は佐賀ー久留米ー英彦山のあたりに冷たい高圧部がいつもよりはっきりできてそれが朝9時になっても解消せず寒さが身に染みるということらしい。
福岡市付近ではこの時期海水温が14℃くらいあって海からの北風は冷たくはなく、むしろ内陸部からくる南風が冷た
い。
Kisyouhikaku2_2 
福岡市では予想外の南風、長崎でも予想外の冷たい北東風となった。昨晩9時までの高層データやアメダスデータはほぼ事前予測通りであったことから夜間の地表付近にできるローカルな気象のようだ。
今朝9時のゾンデデータを見ると高度170m以下に冷たい層があってこれが予測されていない。本当に薄い大気層だ。しかし人の感じる寒さにはこれが効く。MSMやGSMの数値計算では海陸風の細かいモデル化はまだ完全ではないようだ。

Kisyouhikaku3 こんなことをしていると気象の趣味は知的な好奇心の充足と実用を兼ね備えていてなかなかいいかなと思えてくる。

ヨットの遊びのために毎週末は博多湾小戸ヨットハーバー付近の海上の気象を予測してヨットクラブ内に伝えているが、特に風は難しい、当たらないこともしばしばある、しかしいろいろ考えるのが面白い。当日出席できれば当日の実況を見ながら修正して解説すると結構正しい予測となる場合も多い。
気象予報士の技術も野鳥にしろヨットにしろ遊びに真剣に役立てようとすると空や風や雲の動きを
Kisyouhikaku4見る目が細かくなって自分のためにもいいように思っている。

しかしとにかく寒くなってきた。

冬はヨット遊びが少々シビアになる。特に海水温は夏より15度くらい低く、防寒対策がしっかり必要で勿論ウエットスーツが必須となる。
ウエットスーツは体形に合っているのが望ましく、あつらえるのが一番いいのだがそれでは費用が掛かる、5万円くらいは軽くかかってしまう。
気軽に始めた遊びにそんなにかけるのはちょっと。。。という気がして、ネットで色々さがしてサーフィン用の吊るしの安いものを買った。2年程前のことだ。
Yachtxx ダイビングなら防寒上厚さ5mmは必要だが、動きの激しい遊びでは厚さ3mmくらいのものが動きやすくていいとのアドバイスがネット上に幾つかあって、寒ければインナーで補えばいいと3mmのものとした。

去年はそれで問題なく過ごせたが今年の冬は少し太ったようでうまく入るか気になっていた。1-2㎏の差でも結構きつくなる。
今年は暖冬で暑い日が続いて11月まではウエットスーツは使わずにすんでいたが12月に入るとさすがに水温が下がってきて先日この冬初めてウエットを着用しようとした。背中のチャックが閉まりにくいので近くの人に見てもらうと、壊れているという。無理に閉めようとして壊したのだろう、しょうがないのでこの日は落水しないようにして背中のチャックは空いたままでなんとか過ごした。少々寒い。

このままひと冬過ごすわけにも行かず、修理をとハーバーのショップで聞くと、修理は受けないし引き受けてくれるところは殆どなかろうという。
しょうがないので戻ってネットで修理又は新たに買うかといろいろ調べるが、当然のごとくいずれも高い。
チャックだけのことなので自分で取り替えればいいか、とYKKの防水ファスナー「アクアシール」の入手をYKKに問い合わせてもみる、普通にはどこを探しても売っていない。K-ファスナーという所で注文販売をしているとメールがかえってきて、それではと
紹介されるままに恐る恐るそちらに問い合わせメールを打ってみる。高くても、受けると言われれば断りにくくなるかもしれないとの不安はあるが、兎に角やれることはやっておきたい。

並行して、壊れたファスナーのスライダー金具だけはないものかとネットで調べていくとZlideon ZlideOnというスエーデン製のファスナー修理金具(スライダーの交換品)がみつかるがサイズが微妙だ。ファスナーの幅と厚みから品番を決めるのだが1mm以下の精度が必要で普通の定規で測ったのでは精度がイマイチだ。エイっと発注したあとで測り間違いが判明しキャンセルしたり、どたばたしてやっと2日後に正しいサイズのZlideOnが届いた。1000円位でこれで済めば安い。
本当に壊れたスライダーと交換できるか不安だったが上手くできて一応修理完了となった。
アクアシールのほうは送料込で5500円位との見積もり結果が来たが今回は発注見送りとした、また壊れたらこれしかあるまい。

たかがファスナーといっても一旦壊れるとやっかいで、そこには色々とビジネスが動いているのを知る。自分で修理すると思い切ったところで道が開けたようにも思う。自分でやる、というのがこの時代を生きていくキーワードではないのか、そんな気がしている。トラブルに出会うと学ぶことが多い。

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2015年12月23日 (水)

俳句とモーターショーと

俳句をだらだらと作っている。

一応現代俳句協会のインターネット会員だ。毎月20日までに5句を投句、集まった作者名は伏せられた会員の投句千句位が送り返されてきてこれから5句を選句して再び送り返す、これが集計されてその月の結果として発表されるという繰り返しを行っている。

投句は31文字よりは少なければ受け付ける、季語は問わない、という自由なスタイルだ。

毎月1票くらいは自分の句どれかに票が入る。

例えば先月は 

旅の終わり疾走する闇の深さ 

に1票入った。

千句のうちからこれと思って選んでくれる人が一人いるだけでうれしくなる。誰かの心には確かに届いたという証拠が力を与えてくれる。

17文字ではとても足りないといつも思うが時々17文字さえ埋まらない広すぎる世界を感じることがある。少ない文字に広い世界を内包するというところに日本文化の形があるのだろう。


選句していると嫌になる時がある、その匂いが臭くてもう読みたくないと思う時がある、詠んでいる人のしたり顔を想像してしまう。でもルールだ、と続ける。多様な俳句があり多様な人がいることは受け入れなければならない、それが人の世を生きるということだと思っている。それが面白い世の中をつくっているのだと思っている、


半旬程前にモーターショーに出かけた、といっても福岡で開かれた”巡業”だ。本場所の東京モーターショーに比べると随分簡素だ、展示されている車の数が少ないし技術展示がほとんどない。その分魅力が少ないためか空いていてゆっくり見れるのがいいと言えばいい。

展示してある車には順番待ちしなくても大抵運転席にすぐ座れる。昔より少し広くなった運転席は各社確かに新しい。メーターが機械式でなくディスプレイMotorshow15b 式のも結構ある。家電に近づいているような気がする。

奇妙なのはサイドブレーキだ。サイドに位置するハンドブレーキという形を守っているのは外車くらいで、ボタン式のが目に付く。説明員に聞いてもその場所が明確にわからない車もある、サイドブレーキがである。驚いてしまう。

座席の調整は会社によって方式が違い未だに解りにくい、これくらいは何とか統一することができないものかと思う。

踏み間違い防止ということだろうかブレーキペダルとアクセルペダルを思いっきり離したクルマもあるし、操縦性重視のためかかなり近いクルマもある。

基本部分の仕様は統一する、あるいは統一したクラスを作る方向が必要なようにも感じられるが、当面はこんなばらつきは多様性として受けいるねばならないのだろう。好みの問題と安全の問題とをうまく折り合わせねばならない。


それにしても技術展示がない。自動運転は?とトヨタのところで聞くとニッサンのところに映像があるようです、と言ってくれたりする、”地方巡業”では技術展示してもしょうがないということだろうか
Motorshow15、あきれるばかりだ。

外国車は目を引く女性コンパニオンを各社起用していて華やかさがある、いかにもモーターショーという雰囲気がある。

ランボルギーニの派手なクルマがあってお値段は?と聞くと色々入れてざっと6000万円という答えが返ってきてMotorshow15a 耳を疑う。九州でも結構売れているというからさらに驚きだ。

確かに福岡の街中はヨーロッパの外車が目に付く。福岡人は見栄っ張りが多いのだろう。

それにしても展示された外車はすべて右ハンドルだった、当たり前に売り込んできている。国産車よりも外国メーカー各社に力が入っている印象が強い。

国産車は海外市場を考えてじりじりサイズを大きくしていっているようで、本当の国内向けは軽自動車位しか残らないのかもしれないとも思わせる。


国産車の国内市場を見る目のトーンダウン、海外各社の日本への売り込みの強まり、モーターショーはグローバル化していく経済を目の当たりに見るようで面白い。

俳句も外国人で作る人が結構いるようになって、国内・外国の敷居が低くなってきているのを感じる。俳句に流れる小さくまとめる中に広がりを持たせるという日本文化のコアの部分が自動車にも流れていて世界の多様な人がいつかは小ぶりの日本国内向けのようなクルマに価値を見出すようになるのかもしれない。


この先どうなっていくのだろうか、そんなことを考えさせてくれるだけでモーターショーも
俳句も面白い。

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2015年12月18日 (金)

雪交じりの雨が降りかかって

図書の返却期限が近づいて図書館へ出かけようとした。雪交じりの雨が降りかかってきてタイヤを冬タイヤに変えたいがと、オートバックスに問い合わせると混んでいて一時間以上待つという。しょうがない、積もることも凍ることもなさそうなのでそのまま出かける。宇都宮から福岡に転居してみるとこの地では真冬でも冬タイヤが必要という日は滅多にない、というかまずない。山沿いの道を走ることがあれば勿論必要だがそんな機会も殆どない。冬タイヤに変えずにチェーン携行で一冬何とかなるかと思ってしまう。

 

Kanpakion3a 雪は予想通り積もる気配も全くなく止んだ。今度の寒波は高度4000m以下の大気層の寒波だ。その上の大気はICAOの標準大気と同じか高いくらいの気温でとても真冬の寒波とは呼べない。いずれにしても宇都宮で感じたキリキリした寒さはここにはない

 

本とCDとDVDを新たに借りて返却日を見ると1月7日になっている、年始の休みに入っていて返却日は3週間近く後になるようだ、そうか2週間後はもう年が明ける、とにわかに年の瀬が迫っていることを思い知らされる。

 

戻って年賀状を完成させねばと前日プリンターから刷りだした賀状の束を崩しにかかる。といっても大した量もない。
書き込む言葉も似たようなフレーズでどんどん仕上がっていく。年賀状しか交流のない人ももう随分いる。年賀状にしかできない役割が確かにあるなあと思いつつ 2-3時間で書き終えて、すぐにポストに入れる。これで年末にやるべき作業は凡そ終わりだ、さっぱりする。
考えるまでもなく遊んでばかりの毎日だ。

 

淡々と過ぎていく薄くなった時間、緩い大気、そんなものが心地よい。来年はどんな年になるのだろうか。

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2015年12月13日 (日)

ヨドバシドットコムに驚く

近頃驚いた話に、たった120円の電池がヨドバシドットコムで送料無料で翌日配達された、ということがある。
経緯はこうだ。
スーパーに買い物に行ったときクルマのキーのボタンを押してもロックが外れにくくなっDenchi てこれはキーの電池がへたったに違いないと、スーパーの売り場で該当する電池を探したが見当たらない、CR1620という電池だが、もうあまり使われなくなってきたのか帰り道に寄ったコンビニでも見つからなくて少々困った。これは通販で買うしかないかと戻って調べると、amazonでは送料込み290円とある、これでいいかと思ったが、ヨドバシも念のため見ると、sony製のが120円送料込みとある。本当に120円ぽっきりなのだろうかと疑いたくなるが、とにかく発注する。
翌日になって午後9時頃に玄関のチャイムが鳴ってヨドバシの自前の配達員が電池を持参した。本当に驚いてしまう。120円のものを遅くなってでも手渡しで届けるとはどう見ても赤字だろう、配達料など全く出そうにない。

驚くべき時代に入ったと感じさせる。
要するに日本の小売り全体がamazonという日本で法人税も払っていない外国の会社に押しまくられている、という現状をひっくり返そうという戦いのようだ。

ピケティの「21世紀の資本」を巡る議論で、格差をもたらすのは
ピケティのいうr>g(資本収益率>経済成長率)だけではない、多様である、例えばグローバル化によってスーパースターが一人勝ちしやすくなっている、いわゆるスーパースター論というのがあったが、この好適な例としてamazonが挙げられるように思える。現実の世界では一人勝ちできるというルールが出来上がっているわけでもなく、これをつぶしにかかる動きがあっておかしくない、そんな戦いがこれなのだろう、面白い。120円でもというか120円だからこそ、顧客を取りに行くという意気込みがそこに感じられる。

面白い時代になった。頑張って長生きしなくてはならないようだ。

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2015年12月 7日 (月)

流れる時が紅葉の中に埋もれているようで

京都の紅葉は遥か昔関西にいた時に1-2回見た記憶があるだけで、もう一度見てみたいとの気持ちがいつもどこかにあった、が、なにせ混んでいるという、そこまでして行くか、とも思ってしまっていた。

9月の初めにたまたま申し込んだ宮内庁の12月1日分参観申し込みの仙洞御所に当たりが出て踏ん切りがついた。これを機会に秋の京都を訪れてみることにした。

幾つか紅葉で名のあるところを回ろうと回り方を考えていた。紅葉の具合を想定しながら、バス、地下鉄、嵐電、JR、京阪を組み合わせてうまく回るルートを決めるていくのは結構悩ましい。仙道御所に行く日は紅葉ランキングの上位にある東福寺に朝一番で行って京阪で仙洞御所に向かうのが都合良さそうなので、ここら辺はそうすることにしてみた。
勉強不足で東福寺の名前は初めて聞くが紅葉風景が京都の宣伝ポスターにも使われたりもしていて、一見の価値があるらしい。平日でも日中はかなり混むので行くなら朝一番がいいとの解説をネットのあちこちで見かけたりもする。
さて当日は、予定通り京都駅前にとった宿を出てJRでひと駅乗って東福寺へ向かう。Yahooで調べた道順のプリントアウトを手にして歩くが東福寺を目指す人が沢山駅で降りるので道に迷うということはない。
東福寺の看楓特別公開は8時半開始で少し前に到着すると既に拝観券を求める列ができている、が大したことはない。拝観が始まるとそのままぞろぞろともみじポイントの通天橋に向かう。確かに溢れるばかりのもみじだ。庭園でこんな光景は見たことがない。黄色い葉もあるが殆どが赤いイロハモミジのようだ。ここは通天モミジと呼ばれるトウカエデの歴史があると知るが、
後で撮ってきた写真を細かく見ても散った枝に僅かに黄色になったトウカエデの葉を見つける位で、圧倒的もみじの様は開祖の円爾が宋から持ち帰ったトウカエデではなくイロハモミジで形作られているようだ。ボリュームを増し迫力を出すためにイロハモミジが多数植えられていったかもしれない。いつごろからこういう景観になったのだろうか。
東福寺を開山した円爾といえば聖一国師のことで宋から帰国してまず博多に上陸し承天寺をひらき博多祇園山笠の原型をも作ったといわれる、博多に縁が深い。
中国から
円爾が持ち帰ったトウカエデが東福寺の自慢の紅葉のもとになったが、そういえば福岡の公園や街路樹にトウカエデが多いように思える。
トウカエデは博多の承天寺にも伝わっていたのではないか、その後の戦乱で殆どが焼失してしまったが、それがいつの日か街路樹として復活していったのではないか、そんな歴史も考えてしまう。
流れる時が紅葉の中に埋もれているようで思いが広がっていく。

圧倒される紅葉を見て回った後まだ仙洞御所に回るにはちと早いので東福寺の方丈も見て回った。
こちらの八相の庭と呼ばれる庭園は昭和14年に日本の造園研究で名高い重森三玲がその知識と情熱を注いで造ったものだ。伝統的な石庭とモダンな造形の組み合わせが面白い。石庭は翌日見る龍安寺の石庭にはやはり及ばないと感じてしまうが、4つの庭の組み合わせ全体がえも言われず心地よい。
重森三玲は太宰府・光明禅寺の仏光石庭も造っているようでこちらも機会を見つけて行きたくなる。光明禅寺は円爾の弟子が開山したと言われていて東福寺とも縁があるようだ。
栄西はお茶の種を持ち帰り福岡と佐賀の県境の背振山でこれを撒いて育て、その後宇治に種が伝わり宇治茶のもとになった、九州と京都のつながりというものを考えてしまう。

時代をさかのぼっていくほどに福岡と京都の関係は強くなるように思える。その行き着く先が邪馬台国であり神武の東征なのだろうか。

仙洞御所の紅葉は素晴らしかった。今回みた、平等院、東寺ライトアップ、東福寺、仙洞御所、京都御所・御苑、嵐山、天龍寺、宝嚴院ライトアップ、北野天満宮、金閣寺、竜安寺、等持院 の紅葉はどれもそれぞれに良さがあるが、仙洞御所と北野天満宮が特に
心に残った
北関東や東北の山で見られる全山紅葉とはまた違って、京都のしつらえられた紅葉はいかにも細工が好きな日本の伝統を見るようだ。幾つ見ても飽きない、流れている歴史を時間を感じてしまう。

かなり疲れた紅葉見物だった、途中でもう足が動けなくなるのではないかと思った程だ、やたらに歩く。福岡に戻っても暫く足にこわばった感じが残った。もうこんな無理な紅葉見物はできないかもしれない、そう思いながら回っていた。時間を食いつぶすように生きているのだろう。暫く余韻が後びいていて年が暮れていくのを忘れそうな気もしてくる。

写真は順に、東福寺・通天橋のもみじ、東福寺の黄色いトウカエデ、福岡市の公園のトウカエデ、北野天満宮のもみじ、平等院のもみじ、東福寺八相の庭、仙洞御所のもみじ、御所のもみじ、東寺ライトアップ、嵐山風景、天龍寺のもみじ、宝嚴院ライトアップ、金閣寺のもみじ、竜安寺のもみじ、等持院のもみじ。

Toufukuji Toukaede Toukaedef



Kitanotenman Byoudouin
Toufujiteien Sentou Gosyo Toujilu Arasiyama Tenryuji Hougonjilu Kinkaku Ryouanji Jitouin

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