ヨドバシドットコムに驚く
近頃驚いた話に、たった120円の電池がヨドバシドットコムで送料無料で翌日配達された、ということがある。
経緯はこうだ。
スーパーに買い物に行ったときクルマのキーのボタンを押してもロックが外れにくくなっ
てこれはキーの電池がへたったに違いないと、スーパーの売り場で該当する電池を探したが見当たらない、CR1620という電池だが、もうあまり使われなくなってきたのか帰り道に寄ったコンビニでも見つからなくて少々困った。これは通販で買うしかないかと戻って調べると、amazonでは送料込み290円とある、これでいいかと思ったが、ヨドバシも念のため見ると、sony製のが120円送料込みとある。本当に120円ぽっきりなのだろうかと疑いたくなるが、とにかく発注する。
翌日になって午後9時頃に玄関のチャイムが鳴ってヨドバシの自前の配達員が電池を持参した。本当に驚いてしまう。120円のものを遅くなってでも手渡しで届けるとはどう見ても赤字だろう、配達料など全く出そうにない。
驚くべき時代に入ったと感じさせる。
要するに日本の小売り全体がamazonという日本で法人税も払っていない外国の会社に押しまくられている、という現状をひっくり返そうという戦いのようだ。
ピケティの「21世紀の資本」を巡る議論で、格差をもたらすのはピケティのいうr>g(資本収益率>経済成長率)だけではない、多様である、例えばグローバル化によってスーパースターが一人勝ちしやすくなっている、いわゆるスーパースター論というのがあったが、この好適な例としてamazonが挙げられるように思える。現実の世界では一人勝ちできるというルールが出来上がっているわけでもなく、これをつぶしにかかる動きがあっておかしくない、そんな戦いがこれなのだろう、面白い。120円でもというか120円だからこそ、顧客を取りに行くという意気込みがそこに感じられる。
面白い時代になった。頑張って長生きしなくてはならないようだ。
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