« 曲がったコーナーの先には | トップページ | モネ展 »

2016年2月20日 (土)

牡蠣

牡蠣には当たる体質なのだとついこの間まで思っていた。もう随分前になる、25年位前に広島産の大きな牡蠣を送って頂いたことがあって、それを食べた晩に激しい嘔吐と下痢を繰り返した。そのしばらく後にも会社の飲み会で2度ほど牡蠣があってそれに2度とも同じ症状であたった。他にも仲間内の新年会で牡蠣が出てこれにもあたった。おいしそうな牡蠣には悉くあたっていて、これは牡蠣に対する抗体か何かが体の中にできてしまって牡蠣を受け付けない体質になったのだろうと思っていた。家人からもよそで牡蠣が出ても食べないようにといつも釘を刺されていた。一昨年、広島で気象の集まりがあった時も牡蠣ランチを誘われたが固辞した、ちょっと情けない思いがする。牡蠣アレルギーというのがあるらしくこれかとも思っていたが、小さくなるくらいまでによく焼いた牡蠣を食べた時は何ともないのでこれではなさそうだ。
Kaki つい最近テレビで牡蠣に当たらないよう食べるにはよく火を入れればいい、という特集が放送されていたの見て、今まで当たっていたのはノロか食中毒のためではなかったのかと思い始めた。
少し調べてみると、牡蠣の「あたり」は大半がノロウイルスによるということらしい、更にノロウイルスへの感染しやすさにはウイルスのレセプターのタイプを支配する血液型と深い関係があると識られており、O型が最も当たりやすいという実験結果が出ているという、これも自分の場合に確かにあっているように思える。
要するに生牡蠣にはノロウイルスがいると思って違いなく、そのつもりできちんと加熱すれば血液がノロを発病しやすい型の人であっても牡蠣は問題なく食べられるということのようだ。
20%近くの人の血液はノロウイルスを吸着するレセプター(血液型抗原)を腸に発現しないタイプとなっていて(非分泌型個体)ボランティアを募って行った実験ではノロウイルスを注入されても
非分泌型個体は一人も発病しなかったという。残り80%(分泌型個体)のうちのO型が特に発病しやすいということのようで、確かに人によって当たりやすさが違うというのは学問的にも裏付けられているようKakimap だ。
福岡市郊外の糸島の冬の名物は牡蠣小屋だ、できることなら行ってみたいとは思っていたがこれまで控えていた。焼牡蠣ゆえ大丈夫そうと解れば試してみたくなった。
全国放送でも糸島の牡蠣が紹介されて、ネットで調べると安全には十分に気を配っているようでもあったので心を決めて牡蠣小屋に出かけた。

高速道から近い糸島半島西側の加布里湾に面した牡蠣小屋としたが平日にもかかわらず結構混んでいて駐車場のクルマは「わ」ナンバーや他Kaki2 県ナンバーが目立つ。確かにここでしか味わえない。
農業用ビニールハウスつくりの牡蠣小屋に入るとテキパキと案内されて早速炭火で牡蠣を焼き始める。「中」をまずは1kg頼んだが結構大きい。くさみもなく新鮮で次々に食べられる。食べていてもこれは安全そうだという気がしてくる。たちまち二人で2kgと蛤を平らげて満喫する。ノンアルコール飲み物もとって牡蠣ご飯もつけて会計は一人2千円もしない。これははやるわけだ。

食べて1日はかすかな不安もあったがそれも杞憂に伏してめでたく牡蠣をクリアーした。

解ることで世界は広がる、それをまた一つ経験した気がしている

|

« 曲がったコーナーの先には | トップページ | モネ展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 牡蠣:

« 曲がったコーナーの先には | トップページ | モネ展 »