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2016年6月17日 (金)

梅雨の様々

梅雨空が続いている。
今年の梅雨の異変はまだ台風が1個も発生していないことに尽きる。
6月半ばを過ぎてこんな有様はあまり聞いたことがないがと思って少し調べると1998年は台風1号は7月9日発生、1973年は7月 2日発生だから20年位に1度はあるようだ、Anomp6132016 とんでもないというほどでもない。1998年は前年が強いエルニーニョが発生した直後で今回とよく似ている。多分エルニーニョの終焉と関係があるのだろうとは思うが具体的にどうなのか気になって海水温の状況や上空大気の状況を見てみるが、直ぐには 解らない。
この時期台風の発生源となるフィリピン西方沖の海水温は今年とりわけ低いということでもなくむしろ全体に平年よりやや高い。確かに昨年に比べ日本の南の北
Amehikaku_2緯10度あたりの雨域は昨年に比べ大分小さいようで衛星動画をみてもまとまるはずの雲がすぐに散って一向に成長していない。どうやら下降気流がこの領域にできているようだ。マレーシアやタイあたりの上昇気流がやや強まってそれが下降気流としてここらに降りてきたと考えるのが順当なのだろう(いわゆるウオーカー循環の強まり)。もっと平たく言えばエルニーニョ現象の盛衰が赤道を巡る圧力変動を生んだ結果ということなのだろう。
ともかく梅雨ではあるが台風が来ない分危機感がいくらか薄い。いいといえばいい。


この時期は年中行事のようにホタルを見に行くことにしている。博多湾にそそぐ那珂川中流域の中ノ島公園が見やすくて沢山出るのでこ今年もそこへ行った。真っ暗になるのは8時くらいからだが場所確保もあり少し早めに出かける。

川沿いのベンチを確保してHotaru5 暫く待っているとあちこちで光り始める。毎年同じことの繰り返しなのだが無論ホタルは入れ替わっていて飛び交う様も違う、同期して瞬くようになりそれを口に出して数えたりして楽しむ。何にも考えることがない時間がすこぶるいい。三脚に固定してシャッターを下ろしていると時折光るカメラの液晶の明かりを仲間のホタルとでも思ったのか一匹のホタルがカメラに近寄ってきて三脚に衝突する。ホタルは遊んでいるわけではなく子孫を残す相手を求めて光に近寄っているのだろう。なんだか申し訳ない気持ちになる。しかし梅雨の楽しみと言えばホタルだ。


戻ってテレビをつければ舛添騒動ばかりやっている。違法でもない些細とも思える昔のことをほじくり返して都政を止め挙句に都知事を罷免してしまうマスコミの無責任さとそれを仕組む見知らぬ人たちの存在を、ああこれがファシズムなのだと思う。反対意見を恐ろしいほどまでに押しつぶして吊るし上げている、冷静さがない。見るものに、いつ自分がその標的になるかもしれないその不安もどこかに抱えさせている。ナチス台頭の時も戦前の日本のマスコミのありさまもこうだったかと感じる。嫌な時代になった。

こんなことを感じさせるのもやはり梅雨のうっとおしさがなせる技なのかもしれない。

梅雨にはいつもと違ったり、いつもと同じだったり、はたまたとんでもない騒動が起こったり、そんなことを楽しみ嘆き過ごすのがいいようにも思えている。

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