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2016年7月25日 (月)

WBGTの近似式その2

昨夏、残暑が厳しくてそういえば熱中症の予報としてメールで送られてくるWBGTとはどうやって計算するのだろうと調べて 生気学会が出している気温湿度から簡便に(室内の)WBGTを得る早見表 を式で表す近似式を作成してみて使っていた。今年も暑い季節になってWBGTの値が気になって公表される実測値と昨年作った近似式の計算値と比較してみると、どうにも違いが目立つ。日が差す前の早朝とか日没後での違いが特に大きい、元の生気学会の表で見直してみてもそうだ。もう少し考えて作り直さねば、と思って見直し始めた。
本来の式 WBGT=0.7*湿球温度+0.2*黒球温度+0.1*気温
に立ち返ってこれをなんとか近似計算することを試みる。
まずは湿球温度だ。これは直接計算は難しいので湿数(=気温-露点)に適当な乗数をかけて気温から引けば近い値が出そうなのでそれでやってみる。
湿球温度=気温ー湿数*0.73
  =気温-(気温-(4303.4/(19.482-LN(EXP(19.482-4303.4/(気温+243.5))*湿度/100))-243.5))*0.73
で30℃付近の気温、湿度の高めのあたりではいい近似なのでこれを使うことにする。

湿球温度と(気温=黒球温度)との仮定で求めたWBGTの値と実測のWBGT値は日が差す前や日没後の値とはよく合う。日中も室内ならばこれでいい近似のようだ。

次は室外の値の近似式だ。これには黒球温度が必要になるのが問題だ。
黒球温度は直ぐには難しいので、実測値と上記室内相当のWBGT値 との差分を曲線近似して加えることにする。日照の強さで変わるはずだが曇天でも5割の日照分はあると仮定して時刻の関数としてモデル化する。
今のところこの加算部分は 7時から19時の間に
=((3.2-((時刻-13)^(2))^0.8*3.2/20)*1.2)*(0.5+日照時間*0.5)  日照時間は 0-1の間の値を
用いる、アメダス実測値があればそれを用いる
Wbgt2 で実測値と比較してまずまずの近似となっているようだ。
WBGT実測値は環境省のページhttp://www.wbgt.env.go.jp/day_list.php?region=10&prefecture=82&point=82182&day=20160723に日付などを変えれば得られる。


取敢えずはこれでまたしばらく様子を見よう。

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追記
2016年8月の福岡では上記の加算部分は下記のように変えて計算して更によい一致が見られている。
13時までは
=((3.2-(((時刻-13)/7)^(2))^3*3.2)*k)*(0.3+日照時間*0.7)
13時以降は
=((3.2-(((時刻-13)/7)^(2))^1.2*3.2)*k)*(0.3+日照時間*0.7)
kは0.8、ただし8時は0.6 7時は0.5~0.3(日の出が5:30前なら0.5,5:40位で0.3)6時以前、20時以降は0

投稿: sora | 2016年8月25日 (木) 09時49分

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