コロンビアでのRJ85の墜落
南米コロンビアで悲惨な航空機墜落事故が起きた。コパ・スダメリカーナという南米のサッカーのクラブチーム選手権の決勝を戦うべく、ブラジルチームとして勝ち残ったシャベコエンセというチーム一行がチャーターしていた機体が墜落大破した。シャベコエンセは今年特に調子がよくチーム創設以来初めてコパ・スダメリカーナの決勝に臨むところだったという。悲劇的だ。
機体はRJ85という英国製で、85人乗りという小型ながら4発エンジンを付けているという特徴がある。事故機は1999年3月初飛行だから17.7年の機令ということになる、少々使い込んだ機体だ。運航はラミア・ボリビア航空という会社だった。(写真はwikipediaより。塗装はエアフランスが使っていたころのもの)。
サンパウロからボリビアのサンタクルーズ国際空港を経由し試合のあるコロンビアのメデジン空港に向かっており到着寸前にメデリン南方の山岳地帯に墜落している。現地時間11月28日午後10時頃(GMTでは29日午前3時頃)のことだ。
搭乗者はクルーも含めて81名でうち75名が事故で亡くなり6名が救出された、1名は病院に搬送中に亡くなったという。
天候は雲が多く雨模様だったようだが、旅客機を落とすほどに激しかったようでもない。
当初電気系統のトラブルがあったと報じられていたが、その後の報道などからはどうやら燃料切れで落ちたというのが本当らしい。
早速RJ85の航続性能と飛行すべき距離を調べてみると、サンタクルーズ国際空港とメデジン空港巻の距離は直線で1605nm(2975km)あるが、RJ85の航続能力は1人当たり手荷物込みで100kgとしてペイロード=航続距離の性能図から読み取ると僅かに能力が足らない。標準の機体でそうだから17年もたった機体ではもっと劣化もあるだろう。本来含むべき余裕もとられていないようだ。そもそもが無理な飛行だったことが直ぐにわかる。
何ということだろうか。間違いにしてはあまりに悲惨だ。おそらく管制との厳しいやり取りが最後にはあったものと思われるが何故か発表されていない。ボイスレコーダもフライトレコーダも回収されており事故の全容は程なく明らかにされるだろうが、あまりといえば余りの状況の様だ。
ブラジルを代表するサッカーチームがお粗末なフライトプランで全滅した、言葉もない。
それにしても予想できない選挙結果や事故が次々に起こる、世界は信頼できない時代に入ってきているのだろうか。
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