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2017年1月17日 (火)

恐竜と鳥

ひょんなことから、小さい子供たちに恐竜と鳥の話をすることになって、調べている。
色々驚くことに行き当たる。
まず、小さい子供はもはや鳥が恐竜のなかまであることは当たり前のことになっているらしいというあたりだ。
20年くらい前あたり正確には1996年になるが、中国で羽毛のついた恐竜シノサウロプテリクスの化石が発掘され公表された。脆い羽毛が化石として残るのは難しく中国奥地の条件の良いところからやっと発見されたということのようだ。これ以降鳥は恐竜の一種であるとの考え方が学界の主流となり次第に図鑑や読み物はこの線でSisocyokaseki 説明されるようになってきている。少なくも中学生以下の子供ははじめからそのような説明を受けている。子供のほうが進んでいるようだ。

ジュラ紀後期の1.5億年前ころの始祖鳥の羽には既に現在の鳥と同じように複雑な微小構造を持つ風切り羽がついていた、ということはもっと前から羽毛は進化してきたことになる。
鳥ならずとも中空の骨を持つ恐竜や、鳥と同じように気嚢を多数持っている恐竜化石も見出されてきているようで鳥の形態に進む遺伝子を恐竜は抱えていたようにも思える。
最初の恐竜「エオラプトル」の化石は南米で2.6億年くらい前の地層から見出されており、始祖鳥は恐竜時代の丁度真ん中ごろに出現していることから考えると、恐竜ははじめから鳥になる形質を内在していたのかもしれない。今ではもっとも進化した恐竜の形態が鳥であったと65achikyuzetumetua 考えられているようだ。
そう考えていくと6500万年前に起こった大隕石の衝突によって引き起こされた絶滅期に鳥以外の恐竜が死に絶えたのも、最も進んだものだけが残りえた、ということかもしれない。それにしても哺乳類やワニ・トカゲは生き残れたのに小型の恐竜まで含めて恐竜の仲間は鳥以外この時すべて死に絶えたというのはやはりいまだに腑に落ちないところがある。

まだまだ調査中だが小さい子供に話すには随分と難しい説明になりそうだ。どうなることだろうか、少々胃が痛む。しかし難しいことに行き当たるのは何であっても刺激的で、楽しいような気もしている。

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