ケアシノスリと篠山写真展と
同じような冬の日が繰り返し繰り返し過ぎていくようだが、落ち着いて考えるとそうでもない。毎日何か新しいことに遭遇している。
昨日のことだ。
雪も大方溶けたし日差しも出てきたのでいつものように散歩に出かけると見かけない鳥が上空に舞っている。タカの仲間の様で下から見ると随分白くて尾が短いがノスリとも少し違う。おまけにホバリングをよくする、勿論チョウゲンボウでもない、羽には下から見ると横向きに線が入っているようにも見える。手持ちのコンデジでは狙いにくくてうまく写真が撮れない。残念だ。しばらく池の水鳥を狙っている風情にも見えたが人が来たのでまずいと思ったか風下へ飛び去ってしまった。
戻って図鑑で調べるとケアシノスリが一番近い。多分そうだろう。初めて見た。
こんな冬型で風が吹きまくった後はいろんなものが飛んでくるようだ。
今日は篠山紀信の写真展「写真力」が今日までなのが分かって慌てて観に行く。福岡
アジア美術館で開催されている。2012年の熊本を皮切りに全国を巡回している写真展だ。
素直な感想は、こんな虚の人物写真を撮っていたんだ!、というものだった。
渥美清などにはじまる芸能人の、虚像をかぶっているその虚の姿のみを注意深く写している、本当のその人の姿が出ないように映している、こんな写真の撮り方もあるんだ。ぺらぺらした感じがする写真だ。しかしとにかくプロフェッショナルなテクニックだ。
アナログ時代にどうやってこういう写真を作り上げたのだろうと思う写真がいくつもある。どうみても写したままの写真ではありえないがどう手を入れているのかわからない。圧倒される力量だ。
土門拳や木村伊兵衛などから連なるよく見る写真芸術とは全く違う写真だ。驚いてしまう。
生きていると確かに色々なものに驚く。これがいいのだろう。
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