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2017年3月18日 (土)

ヤツガシラとコスズガモと

鳥を見ていると、どうしても珍しい鳥が出たというと見て見たくなる。とりわけウイークデーに気楽に動けるようになってからは情報が流れてくるとそれっと出かけてしまう、あまりいい鳥見でないのは解ってはいるのだが。

栃木にいた頃は野鳥観察というと大自然の中で鳥を見るのイメージが強かったが、福岡周辺の鳥見はどうみても都会の鳥見だ、気楽に見に行ける代わりに何か感動が今ひとつだ。贅沢は言えない、それぞれに受け入れるほかない。

今年もレンジャクは見ずじまいになりそうだが、と少々元気がなかったところへヤツガシラが自宅から10kmほどの公園に出現しているとの情報が飛び込んで急ぎ見に行った。新潟の粟島でも見ることができず、国内では縁がないかなとも思い始めていた鳥だ。
 出現したというポイントに行くと数人のカメラを抱えたそれらしい人が待ち構えている、話を聞くとこの日はまだ出ていないようだ。しばらくあたりを散策してまたポイントに戻ると、チラッと姿は見せたがどこかへ飛び去ったという。
淡い気持ちで暫く待ってみるが出そうにないので引き上げる。兎に角まだ移動してはいないらしいということだけがいい情報だ。
週末は人が多くなるし別件もあったので週明けの月曜日にまた行ってみた。午後4時頃が時間帯としてはいいらしいとの情報から、夕方見ることにした。暖気が引いて少々気温が低い日となっていたのでヤツガシラの様な暖かいところから来た鳥を見るにはいまいちだがしょうがない。
行くとやはり数人が待っている。土日は出ていたが今日は出てないという、矢張り気温が低いのが効いているのだろうか。とにかくまだ移動はしていないようだ。今度はあちこち行かずにポイントでひたすら待つ。
次第に日も陰ってきて待つ人も他には一人だけになってしまったところまで待って、あきらめて引き上げる。落ち込んでしまう。
翌日、ヤツガシラのポイントで待っているときに教えてもらったコスズガモを見に行く、これは更に近く自宅から3km位の溜池だ。コスズガモとは聞いたことがなかったが背中が灰色のキンクロという感じの鳥らしい、いずれにせよめったに見ない鳥であることは間違いない。
溜池近くのコインパークにクルマを置いて人だかりのしているところに向かう。これはKosuzugamo 分かりやすい、70羽くらいのキンクロハジロが道際に寄ってきていてその中に背中の灰色のコスズガモが1羽混じっている。あっけないばかりで有難味が薄い。スズガモのような模様のあるキンクロという表現が合っているようだ。兎に角今日は目指した鳥が見れた。

少し気をよくして午後からまたヤツガシラのポイントに回る。
昨日の今日だが気温も上がって出そうな感じがしていた。現地に着くと予想通り出ているという、いつもの場所より少し離れたところに人だかりがして一点を注視している。近づくと確かに
ヤツガシラの姿が見える。暗いので写真に撮るのが難しい、どうしてもぶれてしまう。そのうちにいつものポイントに戻っYatugasira1 て、ちょっと見やすくなった。写真に撮ったり観察したりしていると、この場所が好きな理由がなんとなくわかる。植物系の餌と土の中の虫を取るに都合のいい位置形になっているようで、落ち葉の中から木の実をついばんだり土手のように盛り上がったところを楽な姿勢でつついたりしている。リラックスしているようでトサカが立ち上がる姿は見れなYatugasira3いが、ここが気に入っている雰囲気が伝わってきてその方がいい。
十分堪能して家路につく。昨日までの落胆が晴れて心が軽い。


それにしても、こんな鳥見の日々が有難く思える、歳
Yatugasira4 を取ってしまったようだ。

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