寒気到来とモーターショーと
寒さが続いている。寒さの直接的な原因は北極振動の指数がマイナス側に振れやすくなっている、すなわち北極回りの寒気を閉じ込めておく極渦が弱まって北極が高気
圧的になり北極の寒気が流れ出しやすくなって、これが波状的に北半球の各地を襲っているという図式だ。(1番目の図、高度約1500mの気温分布(12月26日の予測値)、日本と北米に寒気が降りてきている)。
北極振動の原因は地球温暖化モデルと関わりない大気の波動として解析されているようだが数値的には十分には長期予測されるまでに至っていないようで、短期的な予測しか頼りになるものは無い。今のところ正月に向かってまた北極振動がマイナス側に振れそうで日本ローカルは別として世界的には寒い年越しになりそうだ。(上から2番目の図、右端の赤い線が予測)。
これまでの長期的世界の気温変動と北極振動指数(AO指数)の推移はよく対応しておりよく見ると北極振動の動きが気温の動きにやや先行しているように見える。(上から3番目の図)。本当に人為的な活動が主因で地球が温暖化しているのかどうかここらあたりからも議論がありそうだ。温暖化論争は更に混迷してきた感じがする。
更には未来が一筋縄では見通せなくなった時代に政治がついていけなくなったような印象がある。
12月は2年に一度のモーターショーが福岡にも回ってきた。
福岡では技術展示は殆どないのでコンセプトカーを眺めたり各社の最新型のクルマに座ってみるくらいでやや手持ちぶたさとなる。住宅展示場の雰囲気がある。こんなショーなら入場料をとるのはいかがかとも思われる。
ともかく試乗でもするかと、空きがあったトヨタのPHV(プラグインハイブリッド車)に試乗して会場付近の公道を走ってみた。PHVだから市街地走行では電気自動車だ。デモカーというのに自動化は遅れている印象で今乗っている車の様な速度ゼロからの追従モードやサイドブレーキの自動リリースなどは無く、あまり新しいというインパクトはない。これからのクルマは見ただけでは解らない乗ってみなくては解らないというところが随分大きなウエートになってきたと感じる。クルマを売るのも買うのも難しい時代になってきたようだ。
電気自動車の未来が語られるが電気自動車では本当に寒冷地で暖房も含めて実用性は大丈夫なのだろうか、吹雪で渋滞するとバッテリーが持たないということは無いのだろうか、その不安はいつまでも消えてくれない。寒くなってくると特にそう感じる。指し示す未来が未だに良く見えない。
温暖化も、クルマの技術も簡単に見通せなくなってきた、これが時代の雰囲気というものだろう。情けない雰囲気ではあるが。
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