恐竜と鳥の話をまた保育園児に
去年恐竜と鳥の話を5才の保育園児にしたがあまりうまく子供たちに話せた感触が
無くて今年は無いと思っていたら また、の依頼が来た。色んな人の話を聞かせるというイベントは保育園にとって大事なのかなと思ってまた引き受けた。依頼があれば断ってはいけないという教訓を昔身に染みたことがあったからでもある。
昨年読んでいた資料に加えて今年はもう少し勉強をと「恐竜はなぜ鳥に進化したのか」と題されたピーター・D・ウォード著の単行本を読んでみる。酸素濃度の変化が重要な影響を与えたのではないか、というのが主張の根底にある。確かに鳥の呼吸器系は人間のものより常にフレッシュな空気が肺に入るところが優れていてこれが長時間の飛行や高空の飛行を可能にしているように見える。このそもそもの始まりが恐竜時代の初期にかなり酸素濃度が下がって温暖化しこの環境下で気嚢を使った効率的な呼吸システムがあった故に恐竜は低酸素時代に勢いを増した、その上冷却に有利な冷血システムだったのも功を奏して巨大化したということのようだ。
恐竜が生物の頂点に立ち続けたのもそんな呼吸システムがあったせいでそれを引き継いだゆえに鳥類は小型で効率よく飛翔できる生き物として1.6億年もの間進化してきたのだろう。鳥の体の中は袋だらけだ。
5歳児にも一応鳥の呼吸システムと恐竜の呼吸システムの話も入れておく。難しいかもしれないが中にはわかる子もいるだろう、覚えておいて生涯それが心に引っかかる子がいるかもしれない。確かに幼い子供たちに話をするのは面白い、未来につながる道がそこにみえてしまうからなのだろうか。
放送大学で学ぶということをこのところ続けている、半期に一講座ずつだから負担は大したことは無いし おや と思うことを改めて学んでみるのは刺激的だ。この冬季は万葉集と古事記の講座をとっていたが、万葉・古事記の世界が歴史的にも文学的にも多少は理解できたような気になって面白かった。来期は何にしようかと迷ったが生物の進化の歴史をとってみることにした。以前放送大学で学んだ地球史やこの幼稚園児に対するお話でかじってみると生命体の歴史は存外に面白そうだ、そんな気持ちになっている。生命体を生み発達させた地球という星の異常さをも感じている。
どんな形にせよ教えることは学ぶことである、それは幾つになっても楽しい。
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